2016 Fiscal Year Research-status Report
精子形成に関わる尾鞘(マンチェット)結合分子TMCO5Aの解析
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15K07128
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
飯田 弘 九州大学, 農学研究院, 教授 (70150399)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 精子形成 / 発生・分化 / 細胞組織 / 生体分子 / マンチェッタ / 微小管 |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類の精子形成において、半数体円形精子細胞は、劇的な形態変化を伴う変態(Spermiogenesis 精子変態)を行いながら、伸長精子細胞から精子へと分化する。申請者は、伸長精子細胞に特異的に構築される構造体 Manchette(マンチェッタ)に局在する未解析分子 Tmco5A をコードする遺伝子をサブトラクション法によってクローニングした。TMCO5A について、その分子局在、細胞内動態、相互作用分子の探索を行うことが本研究の目的である。 平成27度の研究において、TMCO5Aが伸長精子細胞のManchette に局在すること、つまりTMCO5Aは Manchette微小管の結合蛋白質であることが免疫蛍光抗体法によって示唆された。しかし、TMCO5A をCOS7培養細胞に発現させたところ、細胞骨格である微小管と共存するのではなく、核膜・小胞体膜に局在することが判明し、TMCO5Aの局在や挙動の再検討を行った。共焦点レーザー顕微鏡の解析により、TMCO5Aは Manchette 微小管に近接して存在するものの、その局在は完全には一致せず、Manchette微小管よりも核膜側に局在することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究データの一部見直しを行ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
TMCO5A分子と核膜および Manchette 微小管の位置関係を、精巣から分離した精子細胞と培養細胞発現系を用いて、共焦点レーザー顕微鏡により詳細に解析する。
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