2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of phenotypic selection on the genomic structure
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15K07257
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐藤 和広 岡山大学, 資源植物科学研究所, 教授 (60215770)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オオムギ / ゲノム / 育種 / RNA-seq |
Outline of Annual Research Achievements |
醸造用および非醸造用の国産二条オオムギにおける系譜に含まれる品種のうち、岡山大学で保存していない品種を育成地から入手して岡山大学の保存品種とあわせて栽培し、RNAおよびDNAを抽出した。それぞれ約3GbのRNA-seq解析を実施した。解読した配列は約3万の完全長cDNA配列にマップして解読品種の配列を取得するとともに、ゲノム上の位置情報を決定した。さらに9千マーカーおよび5万マーカーの座上するSNPマイクロアレイでジェノタイピングを実施した。効率的なアノテーションをするために、ミトコンドリアゲノムの配列をオオムギで初めて同定し、論文成果として発表した。九州・沖縄農業研究センター小麦・大麦育種グループ(筑後市)の育成材料で、2つの交配組合せの集団から選抜した各40系統のプールおよび選抜されなかった各40系統のプールならびに集団の両親のRNA-Seqライブラリを作成し、配列解析した。全ゲノムSNPタイピングした結果から、これらの集団において選抜されたゲノム領域を推定し、先に実施した品種の育成系譜で選抜された領域を比較した。また、これらの選抜系統と非選抜系統の差を示すゲノム領域を効率的に同定するために、DNAプールを解析してシーケンスするExome QTL-Seq法を開発して、論文成果として公開した。さらに、系譜の中で保存されているゲノム領域を抽出し、それらの領域に含まれる遺伝子群についてのゲノム科学的なアノテーション情報を整理した。申請者が岡山大学から公開中のオオムギゲノムデータベースに本申請の解析内容を追加して、パスワードつきで多型情報を入手可能とした。成果に関する論文は現在準備中で、出版の後にデータベースを公開する予定である。
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