2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K07363
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
北垣 浩志 佐賀大学, 農学部, 教授 (70372208)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 酸化還元 / 酵母 / PLSDA / 統計解析 / 有用物質生産 |
Outline of Annual Research Achievements |
培養方法を工夫して酸化状態と還元状態の清酒酵母を用意し、その清酒酵母について親水性物質を誘導体化後GC-FIDによりそれぞれの親水性物質のメタボロームを解析した。 そしてそれらのメタボローム解析結果からその酸化還元状態を推定する線形変換を行い、その結果から代謝物からそれぞれの清酒酵母の酸化還元状態を統計解析の手法であるPLS-DAにより定量的に推定できる式を考案した。 以上の研究結果は、2016年度日本農芸化学会で発表した。 酸化還元状態の違う代謝物を新たな酸化還元状態の代謝物に変換することは次元数の観点からまだできていないが、どのような酸化還元状態にあるかは定量的に示すことができるようになったことから、特定のメタボロームの結果が得られた時にその酵母の酸化還元状態を考慮に入れられるようになったと言える。微生物の酸化還元状態は微生物による有用物質の生産に重要な意義を持つことから、本研究により、酵母のメタボローム結果を解釈する際の有用な知見が得られたと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特定の酸化還元状態の酵母のメタボロームから他の酸化還元状態の酵母のメタボロームに数学的に変換するという目的はまだ達成できていないが、酵母の酸化還元状態を定量的に推定できる式を構築できたことから、そのメタボロームが行われた酸化還元状態を知ってメタボロームを解釈できるようになったと言える。従って、進捗としては概ね順調に推移していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度までに構築した式で、他の酵母の、あるいは清酒酵母の他の培養条件で酸化還元状態を推定できるか試みる。 他の酵母でも、他の培養条件でも酸化還元状態を推定できる式を構築できるかを検討する。 ひとつの酸化還元状態から他の酸化還元状態のメタボロームに変換する式の構築を試みる。
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Research Products
(28 results)
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[Journal Article] Chemical analysis of the sugar moiety of monohexosylceramide contained in koji, Japanese traditional rice fermented with Aspergillus.2016
Author(s)
Hiroshi Hamajima, Ayumi Fujikawa, Mikako Yamashiro, Takatoshi Ogami, Seiichi Kitamura, Masahito Tsubata, Sei Tan, Haruka Matsunaga, Kazutaka Sawada, Satoshi Kumagai, Nobuyuki Hayashi, Koji Nagao, Teruyoshi Yanagita, Takuji Oka, Susumu Mitsutake and Hiroshi Kitagaki*
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Journal Title
Fermentation
Volume: 2
Pages: 2
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Glucosylceramide contained in Koji mold-cultured cereal confers membrane and flavor modification and stress tolerance to Saccharomyces cerevisiae during coculture fermentation.2015
Author(s)
Kazutaka Sawada, Tomoya Sato, Hiroshi Hamajima, Lahiru Niroshan Jayakody, Miyo Hirata, Mikako Yamashiro, Marie Tajima, Susumu Mitsutake, Koji Nagao, Keisuke Tsuge, Fumiyoshi Abe, Kentaro Hanada, and Hiroshi Kitagaki
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Journal Title
Applied and Environmental Microbiology
Volume: 81
Pages: 3688-98
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] 清酒酵母の 1 倍体取得方法の最適化2015
Author(s)
澤田 和敬, 田口 誠我, 福崎 久詩 , 門脇 真史, 藤丸 裕貴, 鶴田 裕美, 吉村 臣史, 北垣 浩志
Organizer
日本生物工学会
Place of Presentation
城山観光ホテル
Year and Date
2015-10-26 – 2015-10-26
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[Presentation] 麹グルコシルセラミドは酵母に発酵能・醸造形質を賦与する2015
Author(s)
佐藤 友哉, 澤田 和敬, 浜島 弘史, ジャヤコディ ラヒル 平田 みよ, 山城 美香子, 田島 麻理恵, 光武 進, 永尾 晃治, 柘植 圭介, 阿部 文快, 花田 賢太郎, 北垣 浩志
Organizer
日本生物工学会
Place of Presentation
城山観光ホテル
Year and Date
2015-10-26 – 2015-10-26
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[Presentation] 蜂の子に含まれる脂質の抗炎症作2015
Author(s)
酒谷 真以, 濱 侑希, 松永 陽香 , 門脇 真史, 鶴田 裕美, 柘植 圭介, 吉賀 豊司, 浜島 弘史, 北垣 浩志
Organizer
日本生物工学会
Place of Presentation
城山観光ホテル
Year and Date
2015-10-26 – 2015-10-26
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