2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K07371
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| Research Institution | Hosei University |
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Principal Investigator |
佐藤 勉 法政大学, 生命科学部, 教授 (70215812)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 枯草菌 / 溶原性ファージ / DNA組換え / 遺伝子再構築 / DNA組換え酵素 / 胞子形成 / ウイルス / 脱分化 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
我々は、枯草菌の胞子形成期母細胞において、ファージDNA により分断された遺伝子が再構築する機構の解明とその応用研究を行っている。本課題では、研究対象である１．SPβファージによる枯草菌胞子形成期の遺伝子再構築機構を、部位特異的組換え酵素とRDF(Recombination directionality factor)を用いてin vitroレベルで詳細に解明する。また、２．これまでに得られたSPβの組換え機能の知見を基に、枯草菌の脱分化細胞の判別法の開発、および３．新たなゲノム改変ツールの開発を行い応用研究へ発展させることを目的とした。本年度は、
１．セリンタイプの部位特異的組換え酵素SprA およびRDFと推定されるSprB の大腸菌発現ベクターを構築し、大量発現、カラムクロマトグラフィー等により酵素の精製を行った。また、精製したこれらの酵素と基質となるattP およびattB を持つDNA を用いた組換え反応がin vitroで効率的におこることを明らかにした。
２．枯草菌最終分化細胞の脱分化誘導系を構築するために、胞子形成期母細胞で機能するシグマKで認識されるプロモータ下に栄養増殖期に機能するシグマAをコードするsigAを連結させた株(PSigK-sigA)を構築した。この株において、最終分化細胞である母細胞が栄養細胞へと脱分化することを顕微鏡により確認した。
３．枯草菌ゲノムの大規模欠失誘導系を構築するために、枯草菌ゲノム上にIPTG 誘導可能なRDF遺伝子を持つ株を構築した。テストケースとして染色体の任意の位置にattR およびattL を挿入し、IPTG 誘導によるRDFの発現により60kbの欠失を確認した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
１．SPβファージの部位特異的組換え酵素RDFを用いたin vitroレベルでの解明については、酵素の精製と組換え系が確立し、現在att site選択性について解析をおこなっている。当初の計画よりも研究が進み、H28年度中の論文投稿を目指している。
２．得られたSPβの組換え機能の知見を、枯草菌の脱分化細胞の判別に用いる研究については、脱分化誘導系が構築され順調に進展している。
３．一方、新たなゲノム改変ツールの開発については、枯草菌のSPβファージとskin elementのDNA組換え系を用いて、大規模欠失の検討を行った。現在のところskin elementの系で60kbの欠失が確認されたがSPβについては、実験系構築の段階である。両実験系ともRDFの発現系でIPTG非存在下での若干のリークが問題となっており現在完全抑制系を構築中である。
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| Strategy for Future Research Activity |
SPβのDNA組換えのin vitroでの実験系については、予定よりも早く進行しており、今後は論文作成に注力したい。脱分化誘導系については、実験系が構築できたため、次に脱分化の検出系を構築する予定である。再編成システムを使ったゲノム改変ツールの開発については、やや苦戦している。RDFの若干のリークにより組換えがおこることが系の構築の妨げとなるため、今後は完全発現抑制系の構築に注力する。
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[Journal Article] An experimentally supported model of the Bacillus subtilis global transcriptional regulatory network2015
Author(s)
Arrieta-Ortiz ML, Hafemeister C, Bate AR, Chu T, Greenfield A, Shuster B, Barry SN, Gallitto M, Liu B, Kacmarczyk T, Santoriello F, Chen J, Rodrigues CD, Sato T, Rudner DZ, Driks A, Bonneau R, Eichenberger P
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Journal Title
Mol. Syst. Biol.
Volume: 11
Pages: 839
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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