2017 Fiscal Year Annual Research Report
Molelcular mechanisms of exopolysaccharide production in edible cyanobacterium, Aphanothece sacrum (Suizenji-Nori)
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15K07557
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
大城 香 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 名誉教授 (90101104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼崎 友 静岡大学, グリーン科学技術研究所, 特任助教 (70380293)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | スイゼンジノリ / Aphanothece sacrum / シアノバクテリア / 細胞外多糖 / Exopolysaccharides / 細胞外多糖合成遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)28年度に実施したカーボンビーム照射で得た約10の7乗個のコロニーから、目視により細胞外多糖(EPS)合成変異可能株数株を得て培養した。今後遺伝子解析が必須となる。 (2)前年度までに、単離した野生株および緑色変異株のドラフトゲノム情報の取得に成功した。遺伝子コード領域の探索と相同性検索をおこなった結果、それぞれ20本、95本のcontig配列として完成できた。現在までに確認できた野生株および緑色変異株の総遺伝子数はそれぞれ4399遺伝子、4371個である。これはスイゼンジノリの正確な高精度ドラフトゲノム情報を解読できた初の事例である。スイゼンジノリゲノム上の遺伝子配置のシンテニー解析をおこなった結果、既知の近縁属シアノバクテリアとは全く似ていなかった。本事業により得られたドラフトゲノム配列情報については、DDBJに登録を完了し、既に公開準備に入っている。また、これらのゲノム情報からEPS生産に関わる遺伝子群を検索し、カタログ化することにも成功した。 (3)ドラフトゲノム配列情報から推定された遺伝子コード領域情報を用い、RNA-seq解析用の塩基配列リストを整備した。昨年度開発したRNA-seq解析用のライブラリー構築法を用い、スイゼンジノリ2株(野生株および緑色変異株)の通常培養条件におけるRNA-seq解析を実施した。リード量、リード品質、マッピングの各段階で問題はなく、全遺伝子の発現変動比較に成功したが、統計的繰り返しサンプル間での再現性に問題があった。遺伝子発現プロファイルから、通常培養条件での菌集団の生育状態の違いが想定した以上に大きいことを示唆する結果であった。この点については、さらに均一な培養条件のもとでの追試が必要と思われた。 (4)スイゼンジノリ植物工場の基盤となる大量培養法の開発を行なった。
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Research Products
(7 results)