2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on diversification of sales channels and relations between channels in vegetable production areas in China
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15K07608
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
小野 雅之 神戸大学, 農学研究科, 教授 (90224279)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 中国 / 野菜産地 / 販売チャネル / 多層化 / 産地卸売市場 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
1．本研究は，中国における農産物産地流通が多様な流通主体によって担われているようになっていることから，その新たな動向を把握するため，野菜を中心に販売チャネルの多層化とチャネル間関係の実態を明らかにしようとするものである。
2．沿海部における代表的な野菜産地である山東省における産地流通の実態を把握するため，ショウガとニンニクを対象品目に，イ坊市昌邑市・安丘市のショウガ産地卸売市場と，済寧市金郷県のニンニク産地卸売市場の調査を行った。その結果，両産地の産地卸売市場において消費地卸売市場で販売を行う仲買業者（消費地仲買商）への販売が中心であるが，産地卸売市場においては消費地仲買商の買付担当者と，消費地仲買商から委託を受けて買付を行う購買代理人が農民からの買付集荷と消費地卸売市場への出荷業務を行っていることが確認できた。
3．山東省における産地卸売市場からの販売先である消費地卸売市場のなかで，広東省広州市と上海市の大規模卸売市場でショウガ，ニンニクの販売を行う消費地仲買商の調査を行った結果，これらの業者は複数の産地卸売市場からの集荷を行っており，集荷規模が大きい場合は産地卸売市場に駐在員を派遣し，小さい場合は購買代理人や農村経紀人（農民からの買付を代行する）を利用していること，消費地仲買商の販売先は主として周辺の中小規模消費地卸売市場であり，中継機能を発揮していること，が明らかになった。
4．以上のことから，調査対象としたショウガ，ニンニクに関しては，大規模な産地の形成と産地卸売市場の集荷・出荷機能，大規模消費地卸売市場の集散機能が，両品目の基幹的流通チャネルとなっていることが確認できた。
5．併せて山東省青島市でSNSを通じた野菜販売を行う企業への購入者の評価に関してアンケート調査し，SNSが消費者への直接販売の有望な手段となり得ることを確認した。
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