2016 Fiscal Year Research-status Report
フラワーエコノミー論の構築とチューリップ球根産業の展開
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15K07623
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
宮部 和幸 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (40409066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新里 泰孝 富山大学, 経済学部, 教授 (00156019)
竹田 達矢 高岡法科大学, 法学部, 准教授(移行) (20587183) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | チューリップ球根産業 / オランダ / フラワー |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度のフラワーの商品的特質の明確化とフラワーエコノミーの理論構築を踏まえ、平成28年度は、チューリップ球根産業とオランダのフラワー産業の構造の解明に向けて、既存研究や関連するデータ・資料の収集・分析を行うと共に、生産、流通に関わる関係機関・団体に対するヒアリング調査を実施した。 特に、チューリップ球根産業の構造分析に関しては、チューリップ球根産地の富山県砺波市を中心として、生産者や球根農業協同組合などの現地での視察及び関係者や団体に対するヒアリング調査を通して、現在、直面している課題の抽出を図った。生産サイドでは、生産コスト競争下で、商品価値競争力を高める新たな取り組みが求められていることなどを把握し、戦略的取り組み課題の導出に向けて、調査研究メンバーを中心とした「フラワーエコノミー研究会」において検討を進めた。 オランダにおけるフラワー産業構造に関しては、オランダ農業経済研究所(LEI)の専門家をはじめとして、チューリップ球根生産者、輸出会社、フローラルホランド卸売市場、などの流通業者、さらに、新品種開発、新施設開発などを進める試験研究機関に対して、それぞれの関係者に対してヒアリング調査を実施するとともに、最新の資料・データの収集を行った。世界をリードし続けるオランダのフラワー産業を、多様な角度から捉えることの必要性を再確認したとともに、フラワーエコノミー理論の枠組みからアプローチの有用性についても検討を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
富山県内のチューリップ球根協同組合、生産者、流通関係者に加え、石川県での卸売市場関係者、そして石川県、北陸農政局などの自治体関係者等に対するヒアリング調査を実施するなど、国内調査を精力的に進めることが出来ている。また、当初の予定通り、オランダでのフラワーに関する関係機関・団体に対するヒアリング調査を実施した。これらの現地調査(ヒアリング調査)を中心とした実証的分析を進めながら、メンバーでの報告・連絡・調整としての「研究会」を開催し、有益な情報・データの収集分析も進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は最終年度となるため、メンバーによる研究会の開催を通して、本研究の成果を取りまとめを基本として進める。また、研究成果取りまとめ過程のなかで、花き生産者や流通業者、さらには花き小売業者に対する補足調査も実施する。さらに、一連の取りまとめた研究成果を報告書等として印刷し、公表をする。
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Causes of Carryover |
当初、想定していたホテルの宿泊費が割引料金となったことで、差額(5,998円)が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
補足調査での調査充実のための旅費交通費として、差額分を充当する。
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