• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2016 Fiscal Year Research-status Report

受光角度を自律制御するエネルギー自給型の温室用半透過太陽電池ブラインドシステム

Research Project

Project/Area Number 15K07667
Research InstitutionShimane University

Principal Investigator

谷野 章  島根大学, 生物資源科学部, 教授 (70292670)

Project Period (FY) 2015-10-21 – 2018-03-31
Keywords太陽光発電 / 太陽電池 / 温室 / 施設栽培 / 遮光 / 再生可能エネルギー
Outline of Annual Research Achievements

1、初年度に開発したブラインド駆動回路の改良を継続した。すなわち、作目や季節に応じて、ユーザーがアンプの増幅率を調整すれば、ブラインドを回転させる日射の閾値を設定できる仕組みとした。
2、半透過型太陽電池ブラインドの改良タイプを試作した。p型半導体の内球をn型半導体で包囲してpn接合太陽電池セルを形成した。粒径は1.2 mmとした。多数の太陽電池セルを導体で連結して液化した透明樹脂に埋め込み、その後硬化させて両面をガラス板で挟んだ。導体断面積と透明基材の減衰率も考慮に入れて遮光率39%とした。太陽電池ブラインド材の大きさは、温室の骨材のスパンを考慮して長さ50 cm、幅20 cmとした。太陽電池ブラインド1枚の出力は1.5 Wとした。
3、試作した半透過太陽電池ブラインドの電流-電圧特性、電力-電圧特性および光透過率を計測した。これらのデータから、受光角度と発電効率ならびに遮光率の関係を明らかにした。
4、制御回路と半透過型太陽電池ブラインドを温室に装着して、トータルシステムのプロトタイプを構築した。太陽電池ブラインドは屋根面の直下に設置した。50 cm間隔の温室支柱パイプを利用して、温室の奥行き方向と平行に太陽電池ブラインドの長手方向を揃えて設置した。温室屋根頂上に設置したフォトダイオードの出力電圧信号で、モーターの回転角度を制御した。太陽電池ブラインド動作中のシステムの制御信号と発充放電の電力収支を連続的に計測してデータを蓄積した。
5、得られた成果を学会で発表するとともに、学術誌に投稿した。また、本研究を地域住民や行政、民間企業等に広く発信するために、文部科学省地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+事業)しまね大交流会にて研究経過を一般公開した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度に開発したブラインド駆動回路の改良を継続した。すなわち、作目や季節に応じて、ユーザーがアンプの増幅率を調整すれば、ブラインドを回転させる日射の閾値を設定できる仕組みとした。並行して、半透過型太陽電池ブラインドの改良タイプを試作した。p型半導体の内球をn型半導体で包囲してpn接合太陽電池セルを形成した。粒径は1.2 mmとした。多数の太陽電池セルを導体で連結して液化した透明樹脂に埋め込み、その後硬化させて両面をガラス板で挟んだ。導体断面積と透明基材の減衰率も考慮に入れて遮光率39%とした。太陽電池ブラインド材の大きさは、温室の骨材のスパンを考慮して長さ50 cm、幅20 cmとした。太陽電池ブラインド1枚の出力は1.5 Wとした。次に、試作した半透過太陽電池ブラインドの電流-電圧特性、電力-電圧特性および光透過率を計測した。これらのデータから、受光角度と発電効率ならびに遮光率の関係を明らかにした。さらに、制御回路と半透過型太陽電池ブラインドを温室に装着して、トータルシステムのプロトタイプを構築した。太陽電池ブラインドは屋根面の直下に設置した。50 cm間隔の温室支柱パイプを利用して、温室の奥行き方向と平行に太陽電池ブラインドの長手方向を揃えて設置した。温室屋根頂上に設置したフォトダイオードの出力電圧信号で、モーターの回転角度を制御した。太陽電池ブラインド動作中のシステムの制御信号と発充放電の電力収支を連続的に計測してデータを蓄積した。以上の試作と実験で得られたデータを学会で発表するとともに、研究経過の全容を学術誌に投稿した。また、本研究を地域住民や行政、民間企業等に広く発信するために、文部科学省地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+事業)しまね大交流会にて研究経過を一般公開した。以上の研究実績は、ほぼ申請書作成時点の計画通りである。

Strategy for Future Research Activity

1、初年度に開発したブラインド駆動回路の夜間待機電力を削減する。これは、前年度の研究によってシステムの消費電力のほとんどは待機電力として浪費されていることが判明したためである。遮光システムを夜間に作動させる必要はないため、夜間には回路を開放してシステムの電力消費を最小とする仕組みを考案して、試作実験する。
2、半透過型太陽電池ブラインドを2枚、3枚とモーターの同軸上に増設し、余剰電力を発生させることに取り組む。この時、モーターを含む駆動回路はブラインド1枚の時に開発したものを改良しながら活用することによってブラインドが2、3枚と増えても電力消費量は増やさないことを目標にする。
3、複数枚の半透過太陽電池ブラインドの電流-電圧特性、電力-電圧特性および光透過率を計測する。
4、制御回路と半透過型太陽電池ブラインドを温室に装着して、トータルシステムのプロトタイプを構築する。太陽電池ブラインドは屋根面の直下に設置する。50 cm間隔の温室支柱パイプを利用して、温室の奥行き方向と平行に太陽電池ブラインドの長手方向を揃えて、2または3枚並べて設置する。温室屋根頂上に設置した日射センサーの出力電圧信号で、モーターの回転角度を制御する。太陽電池ブラインド動作中のシステムの制御信号と発充放電の電力収支を連続的に計測してデータを蓄積する。
5、得られた成果を順次国内外の学会で発表するとともに、学術誌に投稿し専門家の批評を次の改善に繋げる。

Causes of Carryover

ワークステーションを導入して大規模に温室内日射計算を実施することを考えていたが、ハードウエア構築に集中して研究を進めたため、部材や電子回路部品などの消耗品の購入が中心となり、次年度使用額が生じた。加えて,投稿した論文の審査に時間がかかっていることにより、想定していたオープンアクセス費用も今年度は発生しなかった。次年度も引き続き実験資材の購入が必要なことに加え、外国での成果発表と論文発表を予定しているため、研究を予定通り遂行するためには適切な最終年度予算となっている。

Expenditure Plan for Carryover Budget

主な物品としては、実験を実施するために必要な部品・材料や電子回路素子等の消耗品を計画している。研究成果発表および情報収集のための国内外学会出張旅費及び学会参加費、研究実施補助のための大学院生への謝金、論文投稿のための英文校閲に要する費用を想定している。論文をオープンアクセスとして投稿するための費用も想定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 半透過型太陽電池モジュールを利用したブラインド式温室自動遮光システムの開発2016

    • Author(s)
      李治,谷野章,中村英稔,松本利則
    • Organizer
      日本生物環境工学会2016年金沢大会
    • Place of Presentation
      金沢工業大学(石川県・野々市市)
    • Year and Date
      2016-09-13 – 2016-09-13

URL: 

Published: 2018-01-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi