2015 Fiscal Year Research-status Report
豚精巣リラキシン様蛋白の生殖細胞の抗アポトーシスおよび成熟因子としての機構解明
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15K07691
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
高坂 哲也 静岡大学, 農学部, 教授 (10186611)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | RLF / INSL3 / Passive immunization / Apoptosis / Testis |
Outline of Annual Research Achievements |
1.RLF不活性化モデルブタの作製 申請者らによりブタ精巣より単離したRLF(Biochem. J. 2012)をキャリアタンパク質である卵白アルブミン(OVA)と結合させたOVA-RLFを抗原として、7週齢の未成熟雄豚に免疫を開始し、28週齢まで能動免疫処理を施した。なお、対照区には、OVAのみを免疫処理した。RLFを不活性化できる力価の高い抗体が産生されたことを、受容体LGR8遺伝子を導入したHEK293細胞(Biochem. J. 2012; Biol. Chem. 2013)で確認し、受動免疫に用いる血清を採取した。 採取した血清は、硫安沈殿の後、DEAEセファロースカラムクロマトによりIgG画分を精製した。得られた抗RLF IgG画分を21週齢(春機発動期)の雄豚に2週間隔で計9回、39週齢まで受動免疫処理を施し、RLFの不活性化モデルブタを作製した。なお、対照区のブタには正常血清から得たNormal IgGを同様に処理した。抗体価はEIA法でモニタリングし、免疫期間を通してRLFが不活性化されていることを示し、RLF不活性化モデルを確立することができた。
2.RLF不活性化モデルブタの生殖細胞のアポトーシス制御機構の解析 不活性化モデルにおいて、精巣のパラフィン切片を作製し、アポトーシスを示す生殖細胞をTUNEL法で解析した。その結果、不活性化モデルでは、精細管当たりのアポトーシス陽性生殖細胞の割合は対照区の4倍にまで増加していることが判明した。この生殖細胞の細胞死を反映するかのように、精巣重量は著しく減少していることが分かった。さらに、アポトーシス制御いんし、とくに促進因子としてBAX,とCaspase3を、一方、抑制因子としてBCL2とXIAPを定量PCR法で解析し、RLF不活性化モデルのアポトーシス制御機構が究明できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
とくに問題はない
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画に沿っておおむね順調に遂行しているので、今後も全力で本研究課題に取り組む所存である。
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[Presentation] Identification, characterization, and possible function of a novel INSL3 receptor splice variant RXFP2.X6 in testes2015
Author(s)
Tetsuya Kohsaka, Hiroshi Kohriki, Naoto Uera, Aya Tazawa, Yuta Katakura, Ali M Pitia, Itaru Minagawa, Yoshihisa Hasegawa, Hiroshi Sasada
Organizer
7th International Congress on Relaxin and Related peptides
Place of Presentation
クチン、マレーシア
Year and Date
2015-09-20 – 2015-09-24
Int'l Joint Research
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