2016 Fiscal Year Research-status Report
豚精巣リラキシン様蛋白の生殖細胞の抗アポトーシスおよび成熟因子としての機構解明
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15K07691
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
高坂 哲也 静岡大学, 農学部, 教授 (10186611)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | RLF/INSL3 / RNA干渉 / 不活性化 / 精子成熟 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.RNA干渉モデル細胞の作製とRLFの抗アポトーシス/生存因子としての検証:RLFの受容体アンタゴニストのsiRNAを直接精巣に導入したRNA干渉モデル細胞の作製を目指した。すなわち、候補となる5つのsiRNAを合成し、HEK293細胞に受容体遺伝子と共にsiRNAを導入した。導入4時間後に核の周りにsiRNAが取り込まれていることが確認でき、導入1日目にはシグナリングが阻止され、その効果が3日まで続くことが分かった。さらに、本モデル細胞系においてRLFが抗アポトーシス/生存因子として機能することが検証できた。
2.精子成熟過程におけるグルタチオンペルオキシダーゼGPx発現に及ぼすRLF不活性化の影響:精巣上体の上皮細胞で発現するGPx5に焦点を当て、RLF不活性化モデルより採取した精巣上体においてGPx5遺伝子の発現を定量 PCRで調べた結果、本遺伝子の発現が有意に抑制されていることを明らかにした。
3.精子成熟過程における精子核クロマチンの構造安定性に及ぼすRLF不活性化の影響:RLF不活性化モデルブタの凍結保存精子を用い、精子核クロマチンの構造安定性を解析した。精子の塗抹標本を低pH・界面活性剤に浸漬してDNA変性負荷処理を施した後、アクリジンオレンジ染色を行い、精子核クロマチンの構造安定性の程度を顕微蛍光測光解析で調べたところ、精子核クロマチンの構造安定性が低下し、さらにSS結合の割合が低下していることがモノブロモビマンを用いた顕微蛍光測光解析で判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
とくに問題はない。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画に沿っておおむね順調に遂行しているので、今後も全力で本研究課題に取組む所存である。
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Causes of Carryover |
798円の余剰金が生じた理由は、消耗品費を入力し忘れたことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は0になるよう気をつける。
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Research Products
(7 results)