2016 Fiscal Year Research-status Report
クドア食中毒の迅速発症に免疫介在性機序が関与している可能性の実験的検証
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15K07722
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
佐藤 宏 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (90211945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 哲矢 山口大学, 共同獣医学部, 准教授 (40431837)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | クドア食中毒 / 粘液胞子虫 / Kudos / 海産魚 / 生物多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
クドア食中毒は原因食(生鮮なクドア感染魚の刺身や寿司)喫食後5時間前後で下痢・嘔吐が発症し、極めて潜伏時間が短い。この要因として、日常的な生鮮魚喫食によるクドア抗原への感作が背景にあり、迅速な発症に至る免疫機序の関与が関わっている可能性を検証するのが本研究の目標である。想定する感作がどの程度あり得るのか、日常的に喫食される市販魚でのクドア感染状況を調べる目的で、16目64科135種、計747尾について精査し、そのうち19種51尾にクドア寄生が確認された。51尾の感染例の内、15種46尾で筋肉Kudoa寄生例が見いだされ(K. iwatai, K. trachuri, K. musculoliquefaciens, K. pleurogrammi, K. septempunctata, K. thyrsites, K. parathyrsites, K. whippsi, K. akihioti, K. empressmichikoae, K. thunni, K. hexapunctata, K. neothunni, etc.)、2種2尾からは脳寄生(K. yasunagai)、2種3尾から囲心腔寄生(K. shiomitsui)が確認された。これまでに世界で記載されたクドアは108種、国内で市販される魚類からは25種が知られているが、実際に市販されている魚類から15種を検出するほどに感染は一般的であり、感作機会は相応に用意されていると考えられた。本年、特に注目されたのは、コシナガマグロの豊漁とかつてない活発な流通状況であり、また、K. hexapunctataとK. neothunniが高度に感染していた。コシナガマグロに寄生するK. neothunniは7殻片/極嚢であり、キハダマグロ寄生の当該種が6殻片/極嚢であることと対比的であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験計画では、初年度からin vitroおよびin vivoでのクドア胞子原形質細胞と哺乳類細胞との相互作用を観察する予定であったが、まだ本格的に着手できていない。その準備は揃いつつあるので、最終年度にあたり早急に解析を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞間の相互作用を観察するための予備実験は進めており、今後はこの観察を推進していく。
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Research Products
(7 results)