2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the physiological function and gene expression mechanism of Lentinula edodes laccase genes by RNAi method
Project/Area Number |
15K07807
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 利次 北見工業大学, 工学部, 准教授 (00390881)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ラッカーゼ / シイタケ / RNAi / 形質転換 / 遺伝子発現抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、食用担子菌シイタケにおけるフェノール酸化酵素の1つであるラッカーゼ(Lcc)の遺伝子発現制御機構の解明とLccの機能解明を目的とする。そのために、RNA干渉(RNAi)法による各lcc遺伝子の発現抑制株の取得とその解析を行う。今年度は、シイタケラッカーゼ遺伝子lcc1、lcc5、およびlcc1とlcc5同時発現抑制RNAiベクターのシイタケへの導入を試みた。 はじめに、昨年度の結果から、lcc1とlcc5のより特異性の高い配列を選択して、それぞれ単独に抑制するRNAiベクターと、lcc1と1cc5を同時に抑制するためのRNAiベクターを新規に構築し、シイタケに導入した。その結果、lcc1発現抑制RNAiベクター導入株が40株、lcc5発現抑制RNAiベクター導入株が50株、およびlcc1とlcc5の同時発現抑制RNAiベクター導入株が26株得られた。今後、これらの組換え体の解析を進め、lcc1と1cc5の発現制御メカニズムの一端を解明していく予定である。なお、子実体保存後半のヒダの褐変化に関与している、lcc4に関してもチロシナーゼ遺伝子(tyr)とともに、その発現抑制ベクターの構築も進めており、tyrと同時発現抑制ベクターも加えて、lcc4とtyrの生理的役割の解明を進めていく予定である。 一方、Lcc変異株のゲノムウォーキング法によるベクター導入位置の遺伝子に関する解析に関しては、ベクター配列から導入位置のシイタケゲノム配列まであと24bpまで近づいているが、今回はその位置の少し前に設計した特異的プライマーを用いて、約700bpの断片が得られた。今後、解析を進め、目的の遺伝子を同定する予定である。
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