2016 Fiscal Year Research-status Report
世界文化遺産における複合的な森林整備のためのガイドラインの作成
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15K07823
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
黒田 乃生 筑波大学, 芸術系, 教授 (40375457)
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Project Period (FY) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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Keywords | 石見銀山遺跡都その文化的景観 / 白川郷・五箇山の合掌造り集落 / ロングトレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は世界文化遺産の「石見銀山遺跡とその文化的景観」および「白川郷・五箇山の合掌造り集落」において、森林エリアにおける体験の現状、遺産阻害要因の整理と現状の把握、里山の再生と維持管理の検証を行い、結果をふまえて森林植生の整備および維持管理のためのガイドラインを作成することを目的とした。2016年度は白川郷・五箇山において事例調査を行った。白山白川郷トレイルクラブによる活動の調査を実施し、担当者への聞き取り調査を行った。トレイスクラブは登山ガイド、山岳救助隊、白川村観光協会などからなる組織である。白川村を中心に白山、世界遺産周辺地域など参加者のレベルに合わせたプランを準備し活動している。白川郷への来訪者180万人のうち現在森林での体験をするのは3万人程度と少ないことが課題としてあげられた。現在は森林での活動を拡大するためにロングトレイルの準備を進めており、ルート設定とともに道の整備を行っている。来訪者だけではなく地域住民による利用の促進も課題となっている。石見銀山においては森林のレクリエーション利用だけでなく荒廃森林資源の活用の取り組みが行われている。2月には「石見銀山遺跡とその文化的景観」と白川郷の関係者による研究会を開催し、世界遺産地域における森林資源の活用とそのための整備について現状報告と意見交換を行った。2016年度の研究成果は8月に開催された香港大学でのシンポジウム “International Symposium on Sustainable Rural Communities in Asian Cities”において発表し、アジア地域の専門家と意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は採択時期の関係で遅れがみられたが今年度は白川郷での調査などを経て全体的に進捗した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である今年度は、石見銀山、白川郷・五箇山において追加調査を実施し、二つの地域の比較から課題を抽出しガイドラインを作成する予定である。
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Causes of Carryover |
2月に予定していた研究会に参加できなかった協力者がいたことなどから差額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度に追加調査を実施し、旅費に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)