2016 Fiscal Year Research-status Report
褐色脂肪細胞分化を誘導する分泌タンパク質Creg1の作用機序と生理的役割の解明
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15K07846
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
山下 均 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (20342967)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Creg1 / 褐色脂肪細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.Creg1の作用メカニズムの検討 褐色脂肪細胞分化のマーカーであるUcp1の転写制御に対するCreg1の作用についてUcp1プロモーターを用いてレポーター解析を行った結果、Creg1の発現誘導によりUcp1プロモーター活性が有意に上昇することが明らかとなった。一方、免疫沈降実験による相互作用分子の検討においては、先行研究において報告されているRbとCreg1との相互作用を確認することはできなかった。 2。Creg1の生理的、病理的役割の検討 脂肪組織特異的Creg1-Tgマウスの食事誘導性肥満に対する抵抗性について低発現ラインを用いて検討した結果、Tgマウスは野生型マウスに比べて太りにくく、脂肪肝や耐糖能の増悪が抑制された。また、精製CREG1を皮下埋込み型浸透圧ポンプを用いて1ヶ月間食事誘導性肥満マウスに投与する実験を行い、CREG1投与により肥満病態が改善することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Creg1の褐色脂肪細胞分化誘導作用を裏付けるメカニズムとしてUcp1転写制御に対する作用が明らかとなった。また、Tgマウスにおける病態解析が順調に進行し、CREG1投与実験においてもCreg1の抗肥満作用を確認することに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
Tgマウスや精製CREG1投与実験によるCREG1の褐色脂肪化促進と肥満病態改善作用についてさらに詳細な検討を実施する。また、培養細胞を用いるCreg1の褐色脂肪細胞誘導メカニズムの解明をめざす。
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Causes of Carryover |
当初計画していたsiRNAノックダウン実験系のDNAアレイ解析まで進むことができなかった為。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H29年度に計画を後ろ倒しして研究を行う。
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