2017 Fiscal Year Annual Research Report
Determining factors for giving structural diversity and analysis of temporospatial dynamics of onjisaponins
Project/Area Number |
15K07992
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
李 貞範 富山大学, 大学院医学薬学研究部(薬学), 助教 (40332655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 良美 富山大学, 大学院医学薬学研究部(薬学), 助教 (30464027)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オンジ / サポニン生合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに申請者は次世代シーケンシングの結果を基盤として,サポニン生合成の初期段階で重要な生合成酵素遺伝子群を選抜している。これらのイトヒメハギ由来トリテルペン生合成に関わる酵素遺伝子を発現ベクターに組み込み,それらにより組換え大腸菌を作製した。 今年度に作製した組換え大腸菌にはトリテルペン生合成の重要なスターターであるファルネシル2リン酸を供給するプラスミド(pBbA5c)に加え,イトヒメハギ由来スクアレン合成酵素(PtSQS),スクアレンエポキシダーゼ(PtSQE)およびシロイヌナズナ由来ATR2を組み込んだpCDF-SQS-SQE-ATR,およびイトヒメハギ由来各種オキシドスクアレン環化酵素(PtbAS, PtCAS or PtOSC)で形質転換した。これらの組換え大腸菌は高収量でスクアレン,スクアレンエポキシド,あるいはβーアミリンやシクロアルテノールなどのトリテルペンを in vivo で生産することができた。この作製した組換え大腸菌はトリテルペンを生産可能な菌株であり,新たなトリテルペン生産方法の確立へと展開できることが示された。 また,これらの成果に加えて,サポニン生合成の初期段階を触媒するチトクローム P450酵素遺伝子も取得しており,クローン化した結果,これがβアミリンからオレアノール酸への酸化反応を触媒することを確認した。これに加えて,糖転移酵素の候補遺伝子も取得している。以上の成果は,オンジサポニン生合成に関する有用な情報を得る結果であった。
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