2017 Fiscal Year Annual Research Report
Chemical biology analysis of type III secretion system inhibitors and discovery of novel natural ligands
Project/Area Number |
15K08001
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
浅見 行弘 北里大学, 感染制御科学府, 特任講師 (70391844)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | T3SS |
Outline of Annual Research Achievements |
MALDI-TOF/MS実験において異的に結合する3種類のタンパク質を同定している。これらの結果を別方法で検証するために、iTRAQタンパク質発現・相対定量解析を行った。本解析方法は2つのサンプルを用い、片方のサンプルを基準とした時、もう一方のサンプルで“あるタンパク質”が何倍検出されたかを解析する方法である。今回の場合aurodoxの対象としてtetracyclineを用いた。理由として、aurodoxはEF-Tuに作用することにより、タンパク質合成をすると言われている。そのため、近い作用点を持つtetracyclineを用いることで、aurodoxのT3SSに結合タンパク質が浮き彫りになると考えた。それぞれのビーズを既存の方法にそって作製し、サンプルを作製、解析した。それぞれのビーズでおよそ3,000個のタンパク質が同定され、tetracycline-beadsに比べてaurodox-beadsで優先的に同定されているタンパク質143種類(p<0.06)について分類した。これらタンパク質は10種類に分類され、EF-Tu、標的タンパク質候補XとYが再度検出された。したがって、違う解析方法用いてもこれらタンパク質が検出されることがわかった。一つは既に結合タンパク質として知られているEF-Tuであり、残り二つはタンパク質XおよびYであった(論文未発表のため未記載)。溶血活性および分泌タンパク質による検証から標的タンパク質候補XがT3SSに関与していることが示された。続いて標的タンパク質候補Xの溶血活性に必要な機能部位の同定を行った。アミノ酸配列のC末端側をいくつかの長さで欠損させた標的タンパク質候補X欠損変異株を作製し、溶血活性が回復する部位の同定をおこなった。その結果、標的タンパク質候補X欠損変異株の解析で溶血活性に必要なドメインを同定した。
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