2016 Fiscal Year Research-status Report
神経幹細胞分化制御と神経恒常性調節物質の開発を指向した天然物化学的研究
Project/Area Number |
15K08012
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
久保 美和 徳島文理大学, 薬学部, 准教授 (00330754)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | PC12細胞 / 神経栄養因子 / 神経幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
新たにPC12細胞を用いたスクリーニングより,クマツヅラ科 Gmelina arborea に強い神経突起伸展活性が認められたので,活性成分の探索研究を行った。Gmelina arborea を 70%EtOH で抽出後、酢酸エチルと水で分配し、有機層をシリカゲ ルクロマトグラフィーにより精製し 3 つのフラクションを得た。得られたフラクションの活性試験を行い,活性を示したフラクションをさらにHPLCを用いて精製した結果, 4 種類の化合物 を単離した。2DNMRなどの各種スペクトルデータの解析から,これらはプレニルクマリン誘導体であることがわかった。現在,これらプレニルクマリン誘導体のPC12細胞及びMEB5細胞における神経栄養因子様活性成分を検討している。また,センブリの活性成分探索研究も引き続き行っている。数種のセコイリドイド配糖体,キサントン配糖体を単離,同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
活性フラクションから化合物を単離できたものの,植物抽出物から活性成分を単離,同定する作業に膨大な時間と労力が費やされている。苦労して単離した化合物がごくありふれた物質である,あるいは各フラクションに主成分が局在化し,何度も同じ化合物を単離している状況が続いている。また,幹細胞の培養ならびにスクリーニング系が一定しない。
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Strategy for Future Research Activity |
効率良く目的とする活性化合物を見つけ出す新しい手法の導入が必要と思われる。例えば,LC-MSなどを駆使した「迅速,かつ効率的な既知物質の同定」方法であるdereplicationを駆使する。また,幹細胞の培養ならびにスクリーニング系が一定しないため,原因を明らかにし,継続した実験系を確立させる。
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Causes of Carryover |
実験計画が予定より遅れたため,支出が予定より少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
効率的な化合物探索法を学び,導入する。安定したスクリーニング系を確立させる。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Bangle (Zingiber purpureum) Improves Spatial Learning, Reduces Deficits in Memory, and Promotes Neurogenesis in the Detante Gyrus of Senescence-Accelerated Mouse P82016
Author(s)
M. Nakai, K. Hosogi, N. Abe, H. Shiraishi, A. Hirata, Y. Yagi, M. Iizuka, A. Imai, K. Jobu, J. Yokota, M. Miyamura, N. Matsui, S. Yoshioka, K. Harada, M. Kubo, Y. Fukuyama, E. Kato, S. Hosoda
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Journal Title
J. Med. Food
Volume: 19
Pages: 435-441
Peer Reviewed
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[Presentation] 分子掛け合わせ法による新規ネオビブサニン誘導体の設計と合成2017
Author(s)
栁本 剛志, 岸本 卓, 清水 奈津美, 柳井 翠, 小松 加奈, 杉本 実希子, 山口 仁美, 高岸 照久, 葛西 祐介, 松井 敦聡, 久保 美和, 山本 博文, 永浜 政博, 赤 木 正明, 福山 愛保, 今川 洋
Organizer
日本薬学会第137年会
Place of Presentation
仙台市
Year and Date
2017-03-24 – 2017-03-27
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[Presentation] 神経栄養因子様化合物 NVC (neovibsanin core structure) の機序についての検討2017
Author(s)
鈴木 加奈, 中内 樹里, 近藤 静香, 清水 奈津美, 井上 みなみ, 井西 紫乃, 柳 本 剛志, 葛西 祐介, 山本 博文, 久保 美和, 福山 愛保, 今川 洋, 松井 敦聡, 赤木 正明
Organizer
日本薬学会第137年会
Place of Presentation
仙台市
Year and Date
2017-03-24 – 2017-03-27
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