2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K08093
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小坂 浩隆 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 特命教授 (70401966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 大輔 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 特命准教授 (30390701)
藤澤 隆史 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 特命助教 (90434894)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オキシトシン / 社会性 / 唾液濃度 |
Outline of Annual Research Achievements |
末梢オキシトシン濃度を測定した報告が相次いでいるが、侵襲性が高い血液検査が主流となっている。この方法は、子どもや感覚過敏を呈するASD 者へは実施困難なことも多い。この問題点の解決のため、当グループでは非侵襲性の唾液検査によるオキシトシン測定の妥当性と有用性を検証してきた。本研究は、唾液オキシトシン濃度を「社会性」を反映する簡便な生理指標として確立すべく、社会的行動により分泌されるオキシトシン濃度の変化量をもとに、社会性指標としての唾液オキシトシン濃度の妥当性と有用性を検証する。 交際歴が3年未満の成人男女ペア8組に対して、(A)精神的接触課題(似顔絵描画や相手への感謝を述べあい愛情を確かめ合う)、(B)身体的接触課題(会話せず、相手を見ずに、マニュアルに沿って身体的接触のみの手のマッサージを行う)を遂行させ、その前後の唾液オキシトシン濃度の変化を、(C)コントロール課題である個別活動(各々が本を読んで過ごす)前後と比較検討した。唾液オキシトシン濃度は、口腔内に入れたサリベット・コットンに含ませた唾液を専用のキット (Oxytocin EIA kit ADI-901-153)を用いて測定した。 計測終了した被験者データの途中経過は、(A)精神的接触課題(前46.4+/-28.5、後46.6+/-13.6)、(B)身体的接触課題(前41.3+/-36.8、後44.5+/-27.6)、(C)コントロール課題(前32.1+/-7.9、後38.9+/-13.3)、という結果である。オキシトシン濃度の変動の個人差のほか、大きく離れた測定値となる被験者もおり、被験者をさらに増やして検討すべきと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
被験者に対して安全に検査は行えている。 本研究に関連したオキシトシン濃度測定の研究を学会報告するほか、オキシトシン経鼻スプレーを利用した臨床試験の総説を執筆しており、おおむね順調であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、安全性に留意しながら、研究を遂行していく。 唾液オキシトシン濃度測定のほか、視線計測器やオキシトシン受容体遺伝子多型など他の項目との関連を確認していく。 唾液オキシトシン濃度測定方法は確立されていると考えられるが、測定値が被験者によって大きな外れ値を示すことがあり、共同研究者(福井大学・子どものこころの発達研究センター・藤澤隆史)とともに検討を要する。
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Causes of Carryover |
オキシトシン濃度測定用キット、唾液採取キット・サリベットの消耗品の購入が計画時より少なくすんだこと、情報収集の学会参加人数が計画時より少なかったことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品の購入、実験補助者への人件費・被験者謝金に使用し、遅滞なく研究計画を遂行する予定である。
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Research Products
(3 results)