2015 Fiscal Year Research-status Report
δ-プロトカドヘリンの中枢神経系および頭部器官の発生・構造維持における機能的意義
Project/Area Number |
15K08128
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
村上 徹 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10239494)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 発生学・形態形成学 / 細胞接着因子 / プロトカドヘリン / ゼブラフィッシュ / 3D画像解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度はゼブラフィッシュ成魚の形態を3D画像で解析する方法を調査・開発し、結果を米国細胞生物学会と日本解剖学会で発表した(*)。 1.クライオスタットを用いたシリアルブロックフェイスイメージング:一般的なクライオスタット(凍結切片作成装置)に市販のデジタル一眼レフカメラを取り付け、試料ブロックの切削面をマクロ撮影した。この際、クライオスタットのモーターとカメラとを同期させる装置を自作し、自動的に連続撮影できるようにした。撮影した画像をボリュームデータ(xyzの3方向の画像データ)にまとめ、医療用の画像処理ソフトウエアを用いて任意断面像や3D像を作成した。 2.滑走式ミクロトームを用いたシリアルブロックフェイスイメージング:滑走式ミクロトーム(ナイフが試料上を滑走するタイプの切片作成装置)を用い、上と同様に試料の切削面を連続撮影した。樹脂包埋した試料の場合、試料が半透明なために切削面だけの良好な画像が得られなかった。そのため、滑走式ミクロトームに取り付けられる凍結装置を用い、凍結試料を使った。試料がぶれないので良好なボリュームデータを得られた。 * ASCB Annual Meeting, San Diego, December 12-16, 2015 / 第121回日本解剖学会総会・全国学術集会, 郡山市, 2016.3.27-30.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
次の理由により、進捗がやや遅れた。 1.当初予定していた滑走式ミクロトーム(既存)が故障し修理不能になったため、次年度に計画を先送りすることになった。 2.切片作成装置とカメラとを同期させる装置の制作で、電気的な不整合の解決に手間取った。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成28年度以降は次のように研究を推進する。 1.滑走式ミクロトームを用いたシリアルブロックイメージングの完成:新規の滑走式ミクロトームを導入し、それを用いたシリアルブロックイメージングの開発を継続し、完成させる。 2.シリアルブロックフェイスイメージングによる遺伝子発現解析技術の開発:ゼブラフィッシュ成魚や胚の全載標本について、遺伝子染色技術を開発し、シリアルブロックフェイスイメージングによって解析する。
|
Causes of Carryover |
当初予定した滑走式ミクロトーム(既存)が故障し使用不能になったため、それに関する計画を中断し、次年度にミクロトームを新規購入することとしたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
滑走式ミクロトームを新規購入する。
|
Remarks |
本研究計画を含む実験方法をまとめたwebページを作成した。
|
Research Products
(4 results)