2016 Fiscal Year Research-status Report
APC蛋白質のC末端に由来する多彩な生理機能とその異常
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15K08132
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
千田 隆夫 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10187875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 華岳 産業医科大学, 医学部, 教授 (20273146) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | APC / APC抗体 / 腸上皮 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)8~12週齢のAPC1638Tマウスと野生型(APC+/+)マウスの腸上皮を比較精査した。1)APC1638Tマウスの体長は野生型マウスより小さく,全ての週齢においてAPC1638Tマウスの体重は有意に少なかった。APC1638Tマウスの小腸の長さ(幽門~回盲部)も野生型より短かかった。2) APC1638Tマウスでは,陰窩絨毛長が伸長しそれとともに腸上皮細胞数の増加を認めたが,腸絨毛100μmあたりの細胞数(上皮細胞密度)には有意差はなかった。3)APC1638Tマウスにおける小腸上皮細胞の分裂後の移動速度は,野生型マウスより速かった。4)APC1638Tマウス小腸上皮内のKi-67陽性細胞の数は野生型マウスよりも多く,しかも野生型のように陰窩内に限局せずに,絨毛基部にも存在した。5)APC1638Tマウスでは,杯細胞は回腸で増加し,十二指腸と空腸では有意差がなかった。内分泌細胞は空腸で減少し,十二指腸と回腸では有意差はなかった。 (2)作成した2種類の抗APC抗体(APC-N、APC-C)の特性をDLD-1細胞(truncated APC発現)を用いて検定した。1)メタノール固定では細胞が丸く凝集したがPFA固定では細胞の形態は良好であった。2)DLD-1細胞(truncated APC発現)の細胞密度が少ない場合、APC-N抗体で細胞質と核が染まり、APC-C抗体では染まらなかった。3)DLD-1細胞の細胞密度が高い場合、APC-N抗体で細胞質が染まり、APC-C抗体では染まらなかった。4)253JB-V細胞(full-length APC発現)を用いた場合はいずれの抗体でも染色された。5)253JB-V細胞におけるAPCの局在も、細胞密度が低い場合(細胞質+核)と高い場合(細胞質)で異なっていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は、当初の計画の中で特に腸上皮の細胞分化と細胞動態の解析の進捗が順調であった。脊髄の歩行パターン中枢(CPG)解析には良質なAPC抗体が必要なので、当初の計画にはなかったが、APC抗体を作成し検定した。
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Strategy for Future Research Activity |
1)腸上皮細胞の動態については、アポトーシスと脱落(shedding)を調べる必要があるので、caspase-3染色とTunnel法を試みる。 2)脊髄CPG解析については、腰膨大部のニューロンの形態をゴルジ染色で、神経路の発達をクリューバ―バレル染色で解析する。
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Causes of Carryover |
実験に使用する試薬の中で定価より安かったものが数品あったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に行う実験に必要な試薬・実験器具に充てる。
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