2017 Fiscal Year Annual Research Report
Experimental investigation regarding the anatomical condition of abnormal cerebrospinal fluid leakage at the lumbosacral spine in cerebrospinal fluid hypovolemia
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15K08137
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| Research Institution | Oita University |
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Principal Investigator |
三浦 真弘 大分大学, 医学部, 講師 (50199957)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内野 哲哉 大分大学, 医学部, 助教 (70423697)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 脳脊髄液 / 脳脊髄液減少症 / 髄膜リンパ管前通液路 / RI脳槽シンチグラフィー / インジゴカルミン / 画像診断 / オーロラ現象 / 髄液異常漏出 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
近年、脳脊髄液減少症（CFH）の診断基準としてRI脳槽シンチグラフィー（RIシンチ）による腰仙髄領域のRI対側性・片側性漏出像が有力所見とされている。しかし、脳脊髄液（CSF）の生理的髄膜内動態と漏出陽性所見との整合性はこれまで明らかにされていない。本研究では、髄腔注入したindocyanine green（ICG）の吸収動態（体性リンパ管吸収含）を蛍光イメージングすることでCFHにおけるRIシンチ陽性像の本態解明と、経リンパ吸収能の髄節間比較を行った。また、ICG粒子の髄膜流入を支援するMPLCs微細構築については走査型電子顕微鏡（SEM）を用いて解析した。さらにCFHの新診断基準とされる「胸部オーロラ現象」についても健常者MRI検索にて異常髄液漏出像との関連性について検討した。
（１）動物実験：髄節①C2-Th3及び②L2-S4において、共に神経根遠位に至るICG浸潤が各髄節・両側で例外なく認められた。経リンパ吸収では、②ではICGの硬膜外逸脱ならびに大動脈傍リンパ系への早期排導は観察できなかった。一方、①では傍椎骨リンパ節群（Th4～８）に血管系吸収より早期にICG排導が検索全例で両側に認められた。（２）解剖体注入実験：①②髄節ともに神経根内に両側性浸潤が認められた。またICG神経根伸展域には左右差・髄節差も個体間で出現した。（３）SEM検索：全髄節神経根基部内面及びクモ膜には10μm前後のMPLCs篩状小孔群が認められた。（４）MRI検索：健常ボランティア検索において、過半数で下位肋間隙に重複したオーロラ現象が出現した。CFHの有力診断基準とされる神経根周囲の片側限局性もしくは対称性のRI集積像・オーロラ現象は硬膜の機械的破綻に伴う異常髄液漏出を反映するばかりでなく、神経根に生理的浸潤したCSFならびに肋間隙広域に自然逸脱した正常画像が含まれる可能性が示唆された。
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