2016 Fiscal Year Research-status Report
癌抑制遺伝子群PLA/ATファミリーの脂質代謝酵素としての生理機能解析
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15K08278
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
宇山 徹 香川大学, 医学部, 助教 (30457337)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | PLAATファミリー / ホスホリパーゼA1/A2 / N-アシルホスファチジルエタノールアミン / N-アシルエタノールアミン / リン脂質 / HRASLSファミリー / ペルオキシソーム / 脂質代謝酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、癌抑制遺伝子として単離されていた5分子のHRASLSファミリー (HRASLS1-5) すべてがリン脂質を基質とする脂質代謝酵素活性を示すことを見出し、これらをphospholipase A/acyltransferase (PLAAT)-1-5と名付けた。これまでに我々は、PLAAT-3のペルオキソーム生合成への関与について検討を行い、同分子がペルオキシソーム生合成に必須のPex19pの機能を阻害することでペルオキシソームの形成を負に制御する可能性を示してきた。昨年度に、PLAAT-3に結合する分子の探索・同定を行ったところ、同分子に結合する分子が複数存在することが明らかになった。今年度は、これらの結合分子がPLAAT-3の機能にどのような影響を与えるかを検討した。PLAAT-3の酵素活性への影響を解析した結果、結合分子の有無によって変化は見られなかった。また、PLAAT-3発現細胞で結合分子を共発現させても、PLAAT-3の発現量や酵素活性に大きな影響はみられなかった。 最近のデータベース検索から、PLAAT-1にはアイソフォームが存在することがわかり、この分子 (PLAAT-1-L) はN末端側に塩基性アミノ酸が豊富な領域が存在していた。PLAAT-1-Lの機能を解析したところ、同分子は我々が以前に見出したPLAAT-1と異なり、主に核内に局在していることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した内容の多くは達成でき、おおむね期待していた結果が得られた。しかしながら、一部の研究に関しては、予定していたほどは進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
我々が見出してきたPLAATファミリーの生理機能について、さらに理解を深めていきたい。PLAAT-3以外のファミリー・メンバーについても検討を進めていく。また、交付申請書に記載した研究内容で、予定通り進んでいない部分や、まだ着手できてない部分があるので、これを今後推進する。
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Causes of Carryover |
少額であるので使い切れなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
少額であるので次年度に使用する。
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Research Products
(12 results)