2016 Fiscal Year Annual Research Report
新規核小体タンパク質を手掛かりとしたRNase MRPとその関連疾患の解析
Project/Area Number |
15K08302
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 聡子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30432256)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | RNase MRP |
Outline of Annual Research Achievements |
RNase MRP構成新規タンパク質としてC3orf17を同定し、このタンパク質を手掛かりにタンパク質RNA複合体であるRNase MRPの機能と構成RNAの変異で引き起こされるcartilage-hair hypoplasiaの病態メカニズムの探索を行っている。 平成28年度は平成27年度から引き続きC3orf17と他のRNase MRP構成分子との関連を検討した。平成27年度にPOP4とRPP21との結合を示唆する実験結果が得られたため、GST融合C3orf17を精製し、POP4とRPP21を無細胞発現系で作成し両者の結合をin vitroで検討したところC3orf17 とPOP4、C3orf17とRPP21はそれぞれの間で直接結合することが明らかになった。また平成27年度にC3orf17は核小体タンパク質であるNucleolinやNucleophosminと結合することを明らかにし、さらにPOP4とRPP21と直接結合し橋渡しすることによりRNase MRPの核小体内局在化に関与していると推測されたため、C3orf17とこれらタンパク質との結合部位を同定した。内在性のC3orf17の発現をsiRNAを用いて抑制し結合部位欠損変異C3orf17を発現させたところGFP融合POP4、RPP21の核小体局在が低下することが観察された。 またC3orf17の細胞内機能の解析の一部としてC3orf17の発現をsiRNAを用いて抑制し、RNase MRP内のnon-coding RNA であるRMRPの発現を検討したところ有意に低下していることが分かった。さらに細胞増殖能や細胞運動能を検討したところこれらも抑制下では低下していることが明らかになった。
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