2015 Fiscal Year Research-status Report
LentiPlexを利用したTN乳癌の新たな組織学的亜分類の試み
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15K08339
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小山 徹也 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50233622)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | TNBC / LentiPlex / GPR124 |
Outline of Annual Research Achievements |
約1万5千の遺伝子に対する網羅的shRNAライブラリーであるLenti PlexをBasal-like TNBC (MDAMB468, HCC70, HCC1143)とnon-TNBC (MCF7, T-47D, BT474)の細胞株に対して、ウイルスの導入率が30-50%になるようにinfectionさせ、Puromycinで細胞を選択し、次世代シークエンサーを用いて細胞内に残存するshRNAを同定することにより、Basal-like特異的に細胞障害性をもつshRNA候補の抽出を試みた。今回幾つかの候補が同定された。その候補の1つ、GPR124に対する抗体を用いて、乳癌194症例の免疫染色を行い、発現、細胞増殖、予後との関係を検討した。
GPR124のintrinsic subtypeでの発現率は、Luminal A 12(15/122)%、Luminal B 17(3/18)%、HER2 23(6/26)%、TNBC 46(13/28)%であった。Ki67 LIはGPR124陰性例に比べて陽性例で高値であり、乳癌の増殖にも関係していると考えられる。乳癌全症例でGPR124を低発現(0-,1+,2+)、高発現(3+)に分類してみると、GPR124高発現陽性例はoverall survival(OS)で予後不良であった(p<0.05)、Disease free survival (DFS)では予後不良の傾向がみられた(p=0.06)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今回LentiPlexを用いたshRNAライブラリーによる遺伝子導入により2つの遺伝候補を同定し(SMC1とGPR124)特にGPR124に関しては実際の症例で免疫染色を実施し検討した。おおむね臨床病理学的な結果を得ることができた。順調と判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はTNBCに関係する重要な候補遺伝子同定手段として、LentiPlexを用いたshRNAライブラリーによる遺伝子導入による同定を行った。加えて、今後は細胞株の網羅的RNA発現解析とRNA database利用した検索を行う予定である。上記のように複数の方法で遺伝子を絞り込みたい。
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Causes of Carryover |
今回消耗品代金(特に抗体)が、計画ほど必要でなかったため、残金が生じた。また細胞培養に関しても、別の研究費で対応したためでもある。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年は候補遺伝子の免疫組織学的研究を精力的に行うのでそちらの消耗品代金として、使用する予定である。
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Research Products
(1 results)