2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K08340
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
牛久 哲男 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60376415)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 胃癌 / AFP / SALL4 / CLDN6 / びまん型胃癌 / RHOA / ARHGAPs |
Outline of Annual Research Achievements |
1.胃癌症例の病理学的解析を目的とし、2007年~2010年の外科切除がなされた胃癌の連続症例のデータベース、および全症例を含むTissue microarray (TMA)の作成を完了した。 2. AFP産生胃癌をはじめとする胎児型形質を有する胃癌では、SALL4, CLDN6などの胚性幹細胞マーカーを高発現することを明らかにしてきたが、今回これらの遺伝子発現と臨床病理因子との関連についてTMAを用いた大規模解析を実施した。結果を解析中である。 3. 本研究のもう1つの解析対象であるびまん型胃癌では、i)RHOA変異と臨床病理像との相関、ii)CLDN18-ARHGAP26転座陽性胃癌の検出法、および臨床病理学像の解析を進め、さらにiii)びまん型胃癌における新規遺伝子異常を有する症例の報告を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4年分の胃癌手術症例のデータベースとTMA作成が完了した。1,000例余りの大規模症例が対象となるため、多くの労力と時間を要する作業であるが、本研究の基盤となるデータ・試料である。これを用いて検討予定の遺伝子発現解析をある程度進めることができたため、概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き作成したTMAを用いて検討予定の遺伝子発現解析を行い、胎児形質胃癌およびびまん型胃癌の特徴、ならびに臨床病理因子との関連を明らかにする。 さらに、これらの高悪性度胃癌を特徴付ける遺伝子の一部は、エピジェネティックな発現制御を受けていることが示唆されているため、臨床検体を用いてそれを検討し、あわせて胃癌細胞株を用いた機能解析を予定している。
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Research Products
(8 results)