2016 Fiscal Year Research-status Report
上皮間葉転換を起こした肺腺癌と上皮形質を保持した肺腺癌の統合的解析
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15K08364
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
佐久間 裕司 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (10364514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 美樹 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10530454)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 肺腺癌 / 肺胞上皮 / TTF-1 / 幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は肺腺癌の正常コントロールというべき正常な肺胞上皮について解析を行った。肺癌細胞ついては詳細な解析が多数、行われているが、正常な肺胞上皮については殆ど解析が行われていないのが実情である。 当研究室では正常肺組織由来の上皮細胞(Human Lung cells; HuL cellsと命名した)の培養系を確立することに成功した。3人の患者に由来するHuL4-6細胞は、いずれも1)2型肺胞上皮マーカー thyroid transcription factor 1 (TTF-1) とNapsin A を発現し、肺胞上皮として矛盾しない表現型を示し、かつ2)TGF-β signalingの有無に応じて72時間で上皮型あるいは間葉型へと動的に表現型を変化させうることを示した。さらにHuL細胞が発現する分子を探索したところ、既述のようにHuL細胞はTTF-1陽性の細胞でありながら、同時にdelta Np63(p40とも呼ばれる)とKRT5を発現していることを見出した。現在の肺癌の病理診断学においては、TTF-1は腺癌の、delta Np63は扁平上皮癌の最も信頼性の高いマーカー分子とされていることを考慮するとHuL細胞の発現profileは意外である。しかしインフルエンザウイルス感染による上皮障害により、広範に脱落した細気管支・肺胞領域の上皮を再生するには、活発な増殖能をもちながら適宜、細気管支や肺胞上皮に分化可能な幹細胞的性質を有する細胞の存在が必要であることは自明であり、このTTF-1(+)/delta Np63(+) HuL細胞こそヒトにおける末梢肺上皮幹細胞に相当するものと期待し解析を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肺腺癌の解析を続けるとともに、その正常コントロールとなる正常肺胞上皮の培養系を確立できており順調と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は上皮間葉移行した肺腺癌細胞に特異的に結合する抗体取得などを目指す。
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Causes of Carryover |
残額は一万円未満であり、ほぼ全額を当該研究に使用させていただいている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
残額と平成29年度の研究費を合算し、研究遂行上、必要な試薬の購入や学会出張費等に使用させていただく予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Fibroblastic foci, covered with alveolar epithelia exhibiting epithelial-mesenchymal transition, destroy alveolar septa by disrupting blood flow in idiopathic pulmonary fibrosis2017
Author(s)
Yamaguchi M, Hirai S, Tanaka Y, Sumi T, Miyajima M, Mishina T, Yamada G, Otsuka M, Hasegawa T, Kojima T, Niki T, Watanabe A, Takahashi H, Sakuma Y
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Journal Title
Lab Invest
Volume: 97
Pages: 232-242
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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