2015 Fiscal Year Research-status Report
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫におけるJAK-STAT経路活性化の意義
Project/Area Number |
15K08371
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
加留部 謙之輔 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20508577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 孝一 久留米大学, 医学部, 教授 (50203766)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | JAK-STAT経路 / 悪性リンパ腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
DLBCL検体の収集に関しては研究協力施設の倫理審査委員会の承認を得て逐次開始しており、すでに100症例近くを収集した。また、変異解析について、MYD88、SOCS1、STAT3、STAT6に関しては直接シークエンス法の条件を、細胞株より抽出された良質なDNAを用いて決定した。本実験に使用される検体の多くはホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)標本であり、これらの標本においてどれくらいの割合の症例が解析可能かを検討することが2年目の課題になる。 免疫染色については、STAT3、リン酸化STAT3に関しては実験条件が決定し、やはりFFPEを中心とした実際の標本での解析に取り掛かる段階である。機能解析に必要な各種細胞株については他研究機関からの受け入れがほぼ終了し、10種の株について申請者のラボで管理している。これらの株は多様なJAK-STAT経路関連遺伝子の異常を示すが、それぞれにおけるJAK-STAT経路活性化の状態をウェスタンブロット法を用いて解析できる状態にしている。JAK-STATの各阻害剤、遺伝子導入に伴う細胞環境の変化について解析していくことが2年目の課題である。 臨床情報についても収集を開始しており、上記遺伝子異常や蛋白発現、JAL-STAT活性化状態と臨床病理学的所見との関連性を解析していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記のように、実験の条件と材料が揃いつつあり、おおむね順調と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
実績の概要でも述べたように、(1)実際の検体のFFPE標本を用いた変異解析および免疫染色の開始、(2)各種細胞株を用いた機能実験、(3)臨床情報の収集と解析、を柱にして研究を引き続き進めていく。
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