2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation the roles of senescence-like phenotype in pancreatic beta-cells in diabetic mutant cryptochrome1 transgenic mice
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15K08417
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
岡野 聡 山形大学, 医学部, 助教 (60300860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 修 山形大学, 医学部, 教授 (80312841)
安井 明 東北大学, 加齢医学研究所, 加齢研フェロー (60191110)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 体内時計 / 膵島 / CRY1亜鉛結合モチーフ配列 / 膵上皮内腫瘍性病変 (PanIN) / 膵管細胞 / 繊維化 / 膵癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
代表者は、 科研費基盤Cの成果を主とするクリプトクロム(CRY)に関する英文レビュー執筆で生じた遅れを取り戻すべく、 佐藤賢一教授(東北医科薬科大学・消化器内科)、五十嵐雅彦センター長(山形市立病院済生館・地域糖尿病センター)、早坂清名誉教授(山形大学医学部・前遺伝子実験施設長)と密に議論を重ねながら、 マウス膵臓の解析に注力した。早坂名誉教授は高い立場からも支援を行い、当研究組織の機動的/安定的運営に対して貢献した。 昨年度報告書に記載したPanIN様構造は、 その周囲に繊維化を伴っており、 活性化膵星細胞の繊維化領域への集積が見られた。正常な膵管細胞では、 KPNA2(importin alpha-1)の明確な発現が見られなかったが、異型度の進行に伴い発現が増加することが明らかになった。以上の結果から、 PanIN や膵癌の形成にKPNA2の発現の増加が一定の役割を果たす可能性が示唆された。 さらに代表者は、 Tgマウスでは加齢とともに膵島に繊維化が進行することを見出した。Tgマウス膵島への、活性化膵星細胞の集積は特に認められないことから、この繊維化には、M2マクロファージが主に関わっているのではないかと推測している。 以前にプロテオミクス解析から特定した複数のCRY1結合蛋白質候補であるが、技術的問題から解析が滞っていた。そこで安井明・加齢研フェロー及び菅野新一郎博士は(東北大学・加齢医学研究所)、 新たにCRY1のGST融合タンパク質を調整し結合アッセイを実施した。その結果、 懸案であったRNA結合蛋白質とCRY1の結合が確かめられ、 C414A置換型CRY1に対して結合が弱まることが確認できた。現在、この蛋白質が、Tgマウスで観察される病態の生成に具体的にどの様に寄与するかを、引き続きこの東北地域にわたる研究ネットワークにて解析している。
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Research Products
(5 results)