2017 Fiscal Year Annual Research Report
Role of MQO-mediated mitochondrial functions in severe malaria
Project/Area Number |
15K08449
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
新倉 保 杏林大学, 医学部, 学内講師 (30407019)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | マラリア原虫 / 比較ゲノム解析 / 比較プロテオーム解析 / 病態重症化 |
Outline of Annual Research Achievements |
比較ゲノム解析や比較プロテオーム解析は、遺伝子変異や病態重症化関連因子の解析に非常な有効な方法である。これらの手法を用いることで、マラリア原虫の新たな病態重症化関連因子が同定されてきた。 Plasmodium berghei XATは、強毒株マウスマラリア原虫であるP. berghei NK65にX線を照射することによって弱毒化されたマウスマラリア原虫である。しかし、これまでにP. berghei NK65とP. berghei XATの病原性の違いを決定づける因子は明らかにされていない。そこで、本研究では、P. berghei NK65とP. berghei XATとの比較ゲノム解析および比較プロテオーム解析を行い、マラリア原虫の新たな病態重症化関連因子を同定することを目的とした。 比較ゲノム解析の結果、P. berghei NK65とP. berghei XAT間で約1700個の遺伝子変異が検出された。しかし、病原性の違いを決定づける因子の同定には至らなかった。次に比較プロテオーム解析を行った。その結果、P. berghei XATにおいて感染赤血球の接着に関わると報告されているSBP1、赤血球への侵入に関わると考えられているRhoptry-associated protein (RAP) 1とRAP2/3など計8個のタンパク質が著しく発現低下していることを見出した。本研究によって、マラリア原虫の新たな病態重症化関連因子が同定された。また、比較ゲノム解析と比較プロテオーム解析を組み合わせることで、効率的にマラリア原虫の遺伝子変異や病態重症化関連因子を同定できることが示された。
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