2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of T cell homeostasis regulated by KDEL receptor
Project/Area Number |
15K08518
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上村 大輔 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 講師 (20391922)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | T細胞 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
獲得免疫系で中心的な役割を担うT細胞は、好中球などとは異なり体内で長期間生存し、そしておよそ一定の数が保たれている。この恒常性の維持には、サイトカインやT細胞受容体からの生存シグナルが重要であることが知られている。我々は、ナイーブT細胞数が激減している変異マウス(T-Redマウス)を同定し、これを用いて、ナイーブT細胞の恒常性について新たな機構を提唱した。ナイーブT細胞の恒常性には生体内から受け取る細胞性ストレスを効率的に除去するKdelr1-PP1経路が必要であり、サイトカインやT細胞受容体からの生存シグナルに加え、細胞死を伴うストレスシグナルの解消がナイーブT細胞の生体内での生存の恒常性に重要であることを報告した。また、T細胞受容体からの生存シグナルが、T細胞受容体の抗原への親和性の強度に従ってストレス解消に正に働くことを明らかにした。野生型T細胞においても、生体内での細胞分裂に伴って細胞ストレスのマーカーが上昇し、T細胞受容体への親和性が高い抗原を用いてT細胞を刺激した場合には、誘導される細胞ストレスの程度が低いことが分かった。このことは、T細胞受容体シグナルとストレス解消シグナルとのクロストークが存在する可能性を示唆している。さらに、Kdelr2の変異マウスを用い、Kdelr1とKdelr2が機能的に重複していることも示した。また、マウスの個体レベルでの痛みやストレスなどの神経活性化がT細胞挙動に与える影響も研究を進めた。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Brain micro-inflammation at specific vessels dysregulates organ-homeostasis via the activation of a new neural circuit.2017
Author(s)
Arima, Y., T. Ohki, N. Nishikawa, K. Higuchi, M. Ota, Y. Tanaka, J. Nio-Kobayashi, M. Elfeky, R. Sakai, Y. Mori, T. Kawamoto, A. Stofkova, Y. Sakashita, Y. Morimoto, M. Kuwatani, T. Iwanaga, Y. Yoshioka, N. Sakamoto, A. Yoshimura, M. Takiguchi, S. Sakoda, M. Prinz, D. Kamimura, M. Murakami.
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Journal Title
eLife
Volume: 6
Pages: e25517
DOI
Peer Reviewed