2017 Fiscal Year Annual Research Report
Visualizatiion of immune responses by 5D intravital imaging
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15K08526
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
安達 貴弘 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (50222625)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 生体イメージング / B細胞 / カルシウムシグナリング / 細胞内シグナル / 自己免疫 / 腸炎 / アレルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに生体イメージングに適したFRETを基盤とした細胞系譜特異的カルシウムバイオセンサーYC3.60発現マウスを用いて、5D生体イメージングを確立し、各種免疫組織の免疫細胞でで細胞の動態のみならず、カルシウムシグナリングも検出できることを示してきた。さらには自己免疫様モデルマウスで病態発症前に細胞内のカルシウムシグナリングに異常があり、超早期の未病を検出できることを示してきた。 今年度は、CRISPR/Cas9のシステムを利用して作製したIgA欠損マウスでは、小腸で炎症が自然発症し、パイエル板のB細胞でもカルシウムシグナルが亢進していることがわかっていたので、さらに解析を行った。このマウスの腸内細菌叢の解析から、炎症を誘導する細菌が小腸で増加していることを見出し、抗生物質投与により小腸での炎症が見られなくなり、小腸の炎症は腸内細菌に起因していることが示唆された。また、炎症性大腸炎のモデルであるオキサゾロン投与による腸炎モデルマウスの盲腸で、B細胞の活性化が起こっていることがわかった。さらに今年は、肺の生体イメージング系も確立した。 これまでの自己免疫疾患モデル、炎症性腸炎など疾患モデルのB細胞を解析した結果より、免疫細胞のカルシウムシグナリングのkineticsと病態の重症度に相関があることを見出し、シングルセルレベルでの解析による病態解析方法を提唱した。この解析方法により、病態の超早期が検出できることが強く示唆された。
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