2016 Fiscal Year Research-status Report
在宅パーキンソン病患者の生活地域における活動量とQOL維持のための支援活動の構築
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15K08563
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
中江 秀幸 東北福祉大学, 健康科学部, 准教授 (70550169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 光子 亀田医療大学, 看護学部, 教授 (90259193) [Withdrawn]
相馬 正之 東北福祉大学, 健康科学部, 講師 (40554994)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 在宅療養者 / パーキンソン病 / 支援活動 / 認知課題 / 立位バランス |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は研究の2年目であり、昨年度末(2月)に実施した在宅パーキンソン病患者への運動療法実施状況および介護保険サービス実施状況、運動療法に関する要望、QOLについて調査を行った結果を分析して学会発表を行った。また、同時に行った介護保険サービス事業所に対するパーキンソン病患者の利用状況と問題点についてアンケート調査を行った結果から、事業所の87.2%で調査時にPD患者の利用実績があり、Hoehn&Yahr重症度別ではstageⅢの利用が最も多く、デイサービスとデイケア間ではstageⅡ(p<0.05)とstageⅤ(p<0.01)で有意差を認め、デイサービスの利用実績数が多かった。リハ担当職種は介護職、看護職の順に多く、理学・作業療法士の担当は全事業所の22.7%であった。リハ内容に「バランス練習」「歩行練習」が多いことがデイケアの特徴であった。PD患者からの要望は、「独りで実施できない」「リハ時間が短い」などが挙げられていた。事業所は、医学的情報や知識や技術の不足などの問題を抱え、医療機関との連携、事業所間や職種間の連携、勉強会や研修会の必要性を感じていたことを学会発表および論文として投稿を行った。これら成果を通じて、在宅パーキンソン病療養者の支援活動内容を検討し、パーキンソン病のリハビリに関する講演会、運動療法の実践、身体機能測定会、個別相談会を同時に組み込んだ”リハビリ測定会”を2回実施した。このリハビリ測定会では転倒との関連性を検討するために随意的重心移動能力について、認知課題の付加有無の2条件でも実施した。その認知課題有無の重心動揺能力の比較対照群として健常高齢者にいても基礎実験を行い、その結果を投稿して論文化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに昨年度のアンケート調査、今年度のリハビリ測定会という講演と療法実施そして身体機能測定を同時に行った。また、認知課題の重心動揺への影響としての健常高齢者を対象としとした基礎データを得て論文として成果をまとめた。しかし、成果として発表や投稿については昨年度分が今年度となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
リハビリ測定会実施後のアンケートを行って満足度や要望内容を確認した。その結果をもとにして、最終年度である平成29年度に問題点を改善したリハビリ測定会を実施し、今年度の実施時の身体機能との差異についても検討する予定である。また、認知課題の重心動揺への影響について健常高齢者とパーキンソン病患者を比較して、転倒予防などの対策へと展開する予定である。
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