2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development and assessment of a nurse-doctor decision-making process training
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15K08566
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
杉本 なおみ 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 教授 (70288124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 弘高 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (90401314)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 多職種連携 / 看護師・医師関係 / コミュニケーション教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】医師・看護師向け連携能力学習プログラムを開発・試行し、受講者自身による評価を測定した。 【方法】90分間のプログラムおよび60分間の事後評価を3施設24名(医師・看護師各12名)に対し実施した。プログラム内容はIDの原則に則り、ロールプレイを含む体験型とし、先行調査で得た「医師・看護師間の対立から連携に至るターニングポイント」事例をシナリオとして使用した。受講者によるプログラム評価は、研修過程評価スケール:院内教育用(山澄他, 2013)を用いて受講直後に1回のみ行った。一方、連携能力の自己評価は「Chiba Interprofessional Competency Scale (CICS)」(Sakai他, 2014)を使用し、受講前・受講直後・受講後1-3ヶ月の3回測定した。 【結果】研修過程評価スケール34項目中、4項目で5段階評定の平均が4を下回った。また平均値の分散分析において、施設、職種、シナリオの各要因による差はp値が0.95、0.52、0.32と有意でなかった。CICSは3回の測定値に有意差がみられ(p=0.007)、特に受講前と受講1-3ヶ月後のペアの差も有意であった(p=0.01)。CICSは6つのドメイン間のスコアにも有意差がみられた(p=0.002)。測定タイミング×ドメインの交互作用は有意ではなかった(p=0.18)。CICSドメインの中で、「患者に敬意を示すケアの提供」は他のどのドメインよりも有意に高値を示した。「専門職としての役割の実行」は研修後に一旦上昇したスコアが研修1~3ヶ月後に低下する傾向がみられた。 【結論】プログラム評価は概ね良好だが、目標の明確化や根拠の提示といった改善が望まれる。連携能力の変化に関しては、受講者による主観的評価に加え、ロールプレイ内容の分析などの客観的評価を通してさらなる検証を行う必要がある。
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