2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K08569
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
松本 邦愛 東邦大学, 医学部, 講師 (50288023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 友紀 東邦大学, 医学部, 教授 (10198723)
北澤 健文 東邦大学, 医学部, 助教 (30453848)
藤田 茂 東邦大学, 医学部, 講師 (50366499)
瀬戸 加奈子 東邦大学, 医学部, 助教 (50537363)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 疾病負担 / 疾病費用法 / 介護負担 / 医療経済学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で予定されているのは、以下の5つの研究である。(1)介護の経済評価、(2)介護を伴う高齢者疾患の社会的費用の推計、(3)介護を伴う高齢者疾患の社会的負担の将来推計、(4)東アジア諸国の介護の現状に関するヒアリング調査、(5)介護を伴う高齢者疾患の社会的負担の国際比較研究。このうち平成28年度は(1)、(2)、(3)に加えて、研究成果を国際学会で報告し、論文にまとめて投稿することを行った。 (1)に関しては、前年度に推計した介護の経済評価をさらに精緻化した。(2)に関しては、2008年、2011年、2014年の三大疾病及び、2002年から2014年までの認知症に関する推計を行った。全体の費用の内介護にかかる費用の占める割合は、2014年で、悪性新生物で3.1%、心疾患で12.0%、脳血管疾患で52.0%あった。また、脳血管疾患の介護費用の割合は増加がみられ、特に、介護直接費用の割合が23.7% → 24.8% → 26.7%と増加していることがあきらかになった。また、認知症に関しては、2002年から2014年で被介護者数は2.50倍となったが、脱施設化とInformal care(老老介護)により、1人あたりの費用は0.83倍に圧縮されており、C-COI総額の増加は2.06倍にとどまったことがあきらかになった。(3)に関しては、利用可能データを整理し、推計を試みる段階に至っている。 これらの研究結果に関し、International Society for Quality in Healthcareの総会にて2つの演題を報告し、特にThe comprehensive cost of illness for three major diseases in Japanの報告ではBest Local Poster賞を受賞した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際比較研究に関しては、データがないため苦労しているが、すでに海外学会で成果を報告しており、受賞することができた。また、成果は論文にまとめ英文雑誌に投稿済みであり、現在は査読の結果を待っている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
介護負担の評価法に関して、Human Capital ApproachとReplacement Approachという二つの評価法がある。この比較を新たな研究として追加したい。引き続き論文作成を行い、研究成果を公表することに努める。
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Causes of Carryover |
研究代表者は次年度への繰り越しは発生していないが、分担者に若干の繰り越しが発生した。分担者の研究内容に費用が発生するものがあまりなかったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究の成果を学術雑誌に投稿する場合の投稿料等に充てる。
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Research Products
(4 results)