2016 Fiscal Year Research-status Report
侵襲性及び治療コストを低減させる新規加齢黄斑変性疾患治療薬の探索検討
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15K08587
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河野 雅之 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (00437203)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 加齢黄斑変性 / 低侵襲化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は当初予定としては、角膜透過性とDDS(Drug Delivery system)の検討を予定していたが、後眼部へのDDSとしてあまり有望なものが少なく、また特許化の可能性を早く見極めるために、動物実験等の検討を前倒しすることに変更し、以下の項目について研究を進めた。 ①細胞保護作用を有する天然物由来化合物による網膜変性抑制検討 1) in vitro網膜細胞変性ダメージ及び線維化等への保護効果の評価 ヒト網膜色素上皮細胞株ARPE-19を用いて、各種ストレスダメージ(酸化、光、小胞体等)、炎症、及び線維化等に対しての抑制効果を検討し、アザミ等漢方系植物、米糠、大豆、麹等由来成分での抑制効果がみられた。2) 薬剤誘発網膜変性マウスモデルにおける薬効評価 ヨウ素酸ナトリウム等薬剤誘発性網膜変性マウスに対して、上述の各種植物等由来成分の低分子化合物を経口投与したところ、一部の化合物ではその網膜変性を抑制する傾向がみられた。 ②血管新生阻害新規低分子化合物探索 1) in vitro血管新生阻害評価 ヒト血管内皮細胞HUVECを用いた血管腔形成assay、ARPE19を用いたmigration assay(遊走能)において、血管新生阻害候補化合物を選別した。2) マウス胸部大動脈輪切り培養による血管新生阻害剤の評価 大動脈輪切り断片をコラーゲンゲル中に固定し、培養10日後において、VEGF添加によって新生血管等のsprouting area増大がみられる評価系にて、新規血管新生阻害低分子化合物候補の薬効評価を実施し、2-5 μg/ml濃度の数種類の候補化合物添加でsprouting areaを抑制した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は当初予定としては、角膜透過性とDDS(Drug Delivery system)の検討を予定していたが、後眼部へのDDSとしてあまり有望なものが少なく、また特許化の可能性を早く見極めるために、動物実験等の検討を前倒しすることに変更し、ある程度のin vivo, ex vivoでの成果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞保護剤と血管新生阻害剤の両プロジェクトともに、マウス等モデル動物での薬効を評価し、特許化、臨床応用化を進める。
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Causes of Carryover |
DDS・角膜透過性検討を抑制し、その代わりに動物での評価を行い、その動物及びその各種評価のための費用が当初予定よりも抑えられた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
動物実験及びその評価項目等が今後種類、回数も増える予定であり、そのために使用する。
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