2017 Fiscal Year Annual Research Report
Exploratory research of new drugs for age-related macular degeneration decreasing treatment cost and invasiveness
Project/Area Number |
15K08587
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河野 雅之 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (00437203)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 網膜変性 / フィトケミカル / 血管新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
米糠等に含まれるフィトケミカル群に着目し、網膜変性に対するその抗酸化作用、細胞保護作用を評価した。培養細胞レベルで過酸化水素添加による酸化ストレスを抑制できる候補を絞り込み、ヨウ素酸ナトリウム誘発網膜変性モデルマウスに対して、給水瓶で被験薬を自由摂取させて、経時的に、麻酔下で網膜の電気生理的応答及び網膜の構造変化を評価した。その結果、米糠成分等に含まれるフェルラ酸、シナピン酸等の経口投与により網膜のダメージを抑制することが示唆された。2017年12月に特許出願した。 新たな血管新生阻害低分子の標的として、VEGFよりも副作用が低いと考えられ、疾患部位特異性が高いと報告されている蛋白Aに着目した。さらに共同研究をしている医学研究科奥野恭史教授により最近開発された、パターン認識技術を応用したこれまでにない方法であるChemical Genomics Based Virtual Screening (CGBVS)法に着目した。この方法から選び出した候補化合物の中から、新規低分子血管新生阻害候補も見出すことができた。Human A蛋白結合親和性、A蛋白過剰発現株に対するagonist刺激細胞内カルシウム濃度上昇の評価、さらにはマウス胸部大動脈断片培養評価系と血管内皮特異的蛍光発現ゼブラフィッシュ等を用いて、血管新生阻害もしくは促進作用の有効性を示した。こちらも特許出願の準備をしており、最終的には眼、癌、心血管系等の領域へ向けた医療用医薬品として提供したいと考えている。
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