2017 Fiscal Year Annual Research Report
A molecular basis to develop the new nucleic acid drugs for sepsis
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15K08602
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
西澤 幹雄 立命館大学, 生命科学部, 教授 (40192687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海堀 昌樹 関西医科大学, 医学部, 准教授 (30333199)
奥山 哲矢 立命館大学, 生命科学部, 助教 (80614966)
中竹 利知 関西医科大学, 医学部, 助教 (40779401)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 敗血症 / センスオリゴ / 誘導型一酸化窒素合成酵素 / 肝細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.ヒト培養細胞を用いたセンスオリゴの最適化:誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の発現が認められているヒト培養細胞(DLD-1株)を用いて、前年度に引き続きセンスオリゴの細胞導入実験を行った。種間で保存されている配列をもとにしてヒト用のiNOSのセンスオリゴの配列を設計した。次にiNOSセンスオリゴを細胞に導入し、定量的RT-PCR法でiNOS mRNAを定量して、iNOS mRNAに対するセンスオリゴの効果を判定した。iNOS mRNA量が最も減少する配列を決めるため、センスオリゴ配列の位置をずらしたものを作製して細胞に導入した。その結果、iNOS mRNA量を有意に減らす配列がほぼ決まった。 2.敗血症モデル動物の遺伝子発現のパターン解析:敗血症モデルにはガラクトサミンとLPSを投与したラット、および部分肝切除後にLPS投与したラットの肝臓total RNAのマイクロアレイ解析を行った。陰性対照ラットとmRNA発現の比較解析を行い、発現の高いmRNAについてのパターン比較を行った。 3.敗血症モデルラットでのセンスオリゴの効果の検討:前年度に引き続き、ラット用のiNOSセンスオリゴの投与実験を行った。センスオリゴ投与の方法を変えて、敗血症モデルラットへの投与条件の至適化を行った。また肝細胞を用いて、センスオリゴの配列、長さ、修飾などの微調整を行い、iNOS mRNA量を減少させる1種類のiNOSセンスオリゴを選んだ。このセンスオリゴを敗血症モデルラットに投与すると、生存率が有意に改善された。肝臓を採取して組織を解析すると、センスオリゴを投与したラットでは、肝細胞のアポトーシスが有意に減少し、好中球浸潤が減少する傾向が見られた。すなわち、このiNOSセンスオリゴは、敗血症による肝障害を軽減した。
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Research Products
(3 results)