2017 Fiscal Year Research-status Report
身体感覚増幅現象から捉えた精神・心理的疼痛の診断と治療
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15K08681
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
中尾 睦宏 帝京大学, 大学院公衆衛生学研究科, 教授 (80282614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 武昭 東邦大学, 医学部, 准教授 (60453700)
城月 健太郎 武蔵野大学, 人間科学部, 准教授 (50582714)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ストレス / 心身症 / 心因性疼痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目は、勤務する大学医学部付属病院の心療内科(当科)外来患者を対象とした診療データベースの解析を進めた。研究代表者と研究分担者が診療をし、過去10年間に当科外来を初診受診した患者のうち、診療データベースに記録された1,000人余りが解析対象者となった。指標として、身体感覚増幅尺度、トロント式失感情症スケール、気分調査票POMS(不安-緊張、うつ、怒り-敵意、活気、疲労、混乱度の6尺度得点)、東大式エゴグラムTEG(CP, NP, A, FC, ACの5つのエゴ得点)、Medical Symptom Checklist(頭痛、胸痛、腹痛、腰痛、関節痛など、16の主要身体症状の頻度・強度・支障度を得点化)、Self-rated Stress Checklist(仕事(学業)、家庭、社会、経済、健康、生活、近所のストレスを得点化)などが用いられた。その結果、心理社会的ストレスが失感情症と身体感覚過敏を介し、痛みにつながるまでの心理メカニズムに関して知見が得られた(国際雑誌、投稿中)。そのメカニズムに対するうつや不安の精神状態の影響や、過剰適応傾向が果たす役割についても共分散構造解析によって定量的な評価を行った。また治療研究として、心因性疼痛に関する認知行動療法による6週間の治療プログラムの開発を進め、ランダム化比較試験によるパイロット研究を進めた。こうした成果はBioPsychoSocial Medicineで特集企画を組み、「認知行動療法による不安と身体症状の軽減効果」、「身体感覚に対する破局的思考、身体感覚増幅、身体症状との関連」をテーマとした論文を研究分担者や研究協力者とともにまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究申請書に従って、順調に進捗している。2017年度で研究期間が終了する予定であったが、本研究に関連する英語論文を投稿中であり、2018年度にJournal of Clinical Medicineのguest editorとして特集企画を依頼されている。本研究に関する企画を進めたいため、1年間の延長申請をした。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度は研究成果の論文化とその研究成果の発表を残すのみとなっている。研究計画を変更する予定はない。研究を遂行する上での課題はなく、順調である。
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Causes of Carryover |
2018年度の論文作成に備え、文献収集費や投稿料などの費用確保が必要となったため。
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