2016 Fiscal Year Research-status Report
認知症予防を目的とした脳萎縮、認知機能検査の縦断研究
Project/Area Number |
15K08736
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
伊賀瀬 道也 愛媛大学, 医学部附属病院, 特任教授 (90314955)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 脳MRI / 脈波伝搬速度 / 脳萎縮 |
Outline of Annual Research Achievements |
愛媛大学附属病院抗加齢ドックを受診した後、約10年を経過した受診者を対象に再度抗加齢ドックを施行している。本研究では10年間での加齢に伴う脳萎縮の程度の把握を把握することを第一の目標としている。進行状況としては現在まで受診勧奨に対して実際に受診された人数は目標値には達していない。しかしながら、各種マスコミ、講演会での受診勧奨を行っている結果、これまで途切れなく再診者は来院しているため最終年度までには統計解析が十分可能な人数に達するものと考えている。さらに自由診療で行う抗加齢ドックの性格上、受診さえすれば検査項目は自動的に網羅されるためデータの抜けは限りなく0に近い。このため信頼性の高いデータが得られることが明らかである。 現在のところ研究の仮説として挙げている項目の一例として以下のものがある。 本研究では脳MRIのデータを基に「有意な萎縮を示した群=萎縮あり群」と「示さなかった群=萎縮なし群」に分類している。「萎縮あり群」と「萎縮なし群」では複数の抗加齢ドックデータ(前値)が説明因子になる可能性が高い。動脈硬化に関連する項目として例えば脈波伝搬速度でみてみると約100例(初回受診時平均年齢65歳)の検討では初回の平均値1536cm/sが10年後には1611cm/sと加齢に伴う増大が示されているが個人差が大きいことが確認されている。今後はこのような加齢に伴う各指標と脳萎縮の程度との関連について解析し、抗加齢ドックの評価項目のうちどの項目が有意な説明因子になるのかを解析していく予定である。ここで得られたデータは認知症予防に関する有力な予防因子として臨床応用が可能になる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
愛媛大学附属病院抗加齢ドックを受診後10年を経過した受診者を対象に、再度抗加齢ドックを施行している。本研究では10年間脳萎縮の程度の把握を把握することを第一の目標としている。現在まで受診勧奨に対して実際に受診された人数は目標値には達していない。しかしながら口コミの影響もあり、途切れなく再診者は来院している。また抗加齢ドックの性格上、受診さえすれば、検査項目は全例施行されるのでデータの抜けは限りなく0に近いためデータの信頼性は高い。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究最終年度にあたりこれまでのデータを集積して本研究の課題「認知症予防を目的とした脳萎縮、認知機能検査の縦断研究」を進めていく予定である。
|
Causes of Carryover |
研究最終年度にあたりこれまでのデータを集積して本研究の課題「認知症予防を目的とした脳萎縮、認知機能検査の縦断研究」を進めていく予定である。このために必要な経費を次年度助成金でこれに充てる予定である。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
1)データ集積を行うための個人データをデータベースに累積していく。 2)データ解析にあたり購入した解析専用ソフトでこれを行う。 3)これまでに得られた知見について国際学会および国内学会で発表する。
|
Research Products
(3 results)