2016 Fiscal Year Research-status Report
妊婦の尿中バイオマーカーと血圧値の変化及び子どもの食嗜好に関するコホート調査
Project/Area Number |
15K08755
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
池原 賢代 大阪医科大学, 医学部, 講師 (70589465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯 博康 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50223053)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 血圧 / 妊婦 / 尿中バイオマーカー / 子ども / 食嗜好 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、妊婦約5900人を対象として、妊娠初期、中後期の随時尿を用いて、尿中バイオマーカーと妊娠中及び出産後の血圧値との関連及び児の食嗜好との関連を検討することを目的としている。本研究では、血圧関連の栄養素として、尿中マグネシウム(Mg)及びカルシウム(Ca)を測定項目としている。測定には凍結保存された検体を用いた。 今年度は、昨年度測定が遅れていた尿中Mg及びCaの測定を完了し(約1万検体)、データベースを作成した。尿中Mg及びCaの測定値(平均値±標準偏差)は、妊娠初期:Mg=8.2±5.6㎎/dl、Ca=16.0±12.1㎎/dl、妊娠中後期:Mg=6.4±7.0㎎/dl、Ca=10.1±8.6㎎/dlであった。また、妊娠中及び出産後の血圧値(妊娠初期、妊娠中期、妊娠後期、出産1か月後)やクレアチニン値(妊娠初期、妊娠中後期)、体格、既往歴、妊娠合併症、生活習慣に関するデータについても取得し、尿中バイオマーカーの測定値と合わせたデータベースを作成した。これらのデータを用いて、尿中バイオマーカーと母親の妊娠中及び出産後の血圧値との関連について解析を進めた。さらに、対象の妊婦から生まれた子どもの食習慣や食嗜好に関するデータ収集については、郵送によりアンケートを配布し、現在約2000人から回答を得ることができた。29年度は、子どもの食習慣や食嗜好等に関する情報を補完し、母親の妊娠中の尿中バイオマーカーとの関連について検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、昨年度遅れていた検体の測定を完了できたため。また、解析に必要な血圧値等のデータを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
検体測定及び測定結果のデータベース構築がほぼ完了した。妊娠中の血圧値データについても入手でき、解析を進めている。また、対象の妊婦から生まれた子どもの食習慣や食嗜好に関するデータについては、郵送によりアンケートを配布し、現在約2000人からの回答を得ている。29年度は、子どもの食習慣や食嗜好等に関する情報を補完し、母親の妊娠中の血圧値との関連について検討する予定である。最終年度であるため、尿データと児の食嗜好及び食生活についてのデータセットを作成し、その関連について結果をまとめる。
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Causes of Carryover |
予定していた学会や研究会への参加ができず旅費に余りが生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会や研究会等へ積極的に参加し、成果発表ができるよう取り組んでいく。
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