2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K08769
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
稲寺 秀邦 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (10301144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崔 正国 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (90572115)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 希少糖 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年2型糖尿病患者は著しく増加しており、世界中で重要な健康課題となっている。糖尿病患者の健康課題のひとつとして、抗がん剤等の薬剤や環境化学物質に対する毒性・副反応が、正常者に比べ高頻度に生じることが報告されている。そのメカニズムのひとつとして、糖毒性・脂肪毒性が推測されている。そこで培養細胞を高グルコース下で培養することにより、細胞毒性が生じる系を確立することを試みた。 ヒト単球細胞株U937細胞およびヒト肝がん細胞株HepG2細胞を用いて、培養液中のグルコース濃度によるアポトーシス誘導能の変化を検討したところ、HepG2細胞は高グルコース下では、アポトーシス誘導能が高まることが明らかとなった。また高グルコース下では、ヒト胎盤絨毛細胞の酸化ストレスが増大することを見出した。このことから酸化ストレスは、糖毒性のメカニズムのひとつである可能性が示唆された。また高血糖は、糖尿病でみられる網膜症などの最小血管症や動脈硬化症の引き金になることが報告されており、培養内皮細胞を用いて、高グルコースの影響について検討した。 以上のように培養細胞を用いて、高血糖の影響を検討する系を確立した。今後これらの系を用いて、希少糖プシコースが高血糖がひきおこす様々な有害性を軽減するかどうかについて検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
培養細胞を用いて、高グルコースの影響を検討する系を確立した。
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Strategy for Future Research Activity |
高グルコースにより細胞毒性が増加する系を確立し、その後、グルコースの代わりに希少糖プシコースを用いて、希少糖プシコースが高血糖がもたらす様々な有害性を軽減するかどうかを検討する。さらにその分子機構を明らかにすることにより、糖毒性を軽減するための新たな分子標的の同定をめざす。
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Causes of Carryover |
消耗品の購入予定が当初の予想より少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費(消耗品費用)として使用する。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Association between social capital and the prevalence of gestational diabetes mellitus: An interim report of the Japan Environment and Children's Study.2016
Author(s)
Mizuno S, Nishigori H, Sugiyama T, Takahashi F, Iwama N, Watanabe Z, Sakurai K, Ishikuro M, Obara T, Tatsuta N, Nishijima I, Fujiwara I, Arima T, Kuriyama S, Metoki H, Nakai K, Inadera H, Yaegashi N; Japan Environment & Children’s Study Group.
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Journal Title
Diabetes Res Clin Pract.
Volume: 120
Pages: 132-141
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Effect of desert dust exposure on allergic symptoms: A natural experiment in Japan.2016
Author(s)
Kanatani KT, Hamazaki K, Inadera H, Sugimoto N, Shimizu A, Noma H, Onishi K, Takahashi Y, Itazawa T, Egawa M, Sato K, Go T, Ito I, Kurozawa Y, Konishi I, Adachi Y, Nakayama T; Japan Environment & Children's Study Group.
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Journal Title
Ann Allergy Asthma Immunol.
Volume: 116
Pages: 425-430
DOI
Peer Reviewed
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