2015 Fiscal Year Research-status Report
睡眠障害と職業性ストレスの抑うつ発症リスクに関する製造業従業員の縦断調査
Project/Area Number |
15K08771
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
榊原 久孝 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80153873)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西谷 直子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (10587009)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 抑うつ / 睡眠障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠障害とうつ病は密接な関連があるが、研究代表者らは2011 年から3 年間の疫学的縦断研究で、抑うつ発症に睡眠が強く関連し、不眠があると抑うつ発症リスクが非常に大きい(HR:5.0 超)との分析結果を得た(基盤(C)23590737、平成23~26 年度)。そこで、同集団(約2000 名の大企業従業員)の追跡を継続して、①より長期の不眠と抑うつ発症リスクとの関連を明らかにすること、②職場ストレスを含む労働環境をさらに調査し、職場ストレス、不眠、抑うつ発症との相互関連を総合的に明らかにすることが本研究の目的である。 平成27年度においては、これまでと同様に平成27年春の健康診断に合わせて、抑うつ状態についてはCES-Dを、睡眠については国際的な不眠尺度であるアテネ不眠尺度を用いてアンケート調査を実施した。男性従業員2099名に調査依頼をし、1842名より同意を得てアンケート用紙を回収した(87.8%)。今回は、健康診断の検査結果との関連も合わせて解析すべくデータベースを整備している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通り、約2000名の従業員のうち、1842名(87.8%)より同意を得て調査することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後平成30年まで、同様に抑うつ状態(CESーD)および不眠状態(アテネ不眠尺度)の調査を継続する計画である。一方、職場ストレスチェックリストの実施が始まったので、同意が得られたものにおいては、職場ストレスチェックの結果についてもデータベースを整備する予定である。同時に、職場健康診断の検査結果についてもデータベース化する。それにより、本研究目的である、①より長期の不眠と抑うつ発症リスクとの関連を明らかにすること、②職場ストレスを含む労働環境をさらに調査し、職場ストレス、不眠、抑うつ発症との相互関連を総合的に明らかにする。さらに、健康診断結果との関連で、健康への影響についても解析する予定である。
|
Causes of Carryover |
調査計画初年度として、初期費用(設備備品や消耗品など)をこれまでの調査研究の継続ということで、調査対象企業の協力もあり、想定より低く抑えることができたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
データベースの整備費用やその解析用ソフトウエアの購入費用、学会発表など成果発表費用などに当てる計画である。
|