2016 Fiscal Year Research-status Report
積極的監視培養および除菌による病棟内MRSA分離率の低減
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15K08846
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
武内 世生 高知大学, 教育研究部医療学系医学教育部門, 准教授 (50253349)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 感染対策 / 手指衛生 / MRSA / MLST |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度実施した研究で、申請者は以下の知見を得た。
1. 入院時および入院中に分離されたMRSAのMLSTタイピング 無症状のMRSA保菌者は、院内感染の重要な感染源である。しかしながら、その実態は不明である。合計82株のMRSAに対し、MLSTタイピングを行った。そのうち78株は入院中の患者から分離された。残りの4株は、入院時にスクリーニング検査を行った163人から分離された。同時に臨床情報をカルテから得た。入院中に得られた78株のうち、39株がST5、17株がST8、22株がST675であった。入院時に得られた4株については、、2株がST5、1株がST8、1株がST764であった。つまり、入院時に得られた株と入院中に得られた株のMLSTタイピング結果は類似していた。MRSAが検出された4人は全て過去に当院への入院歴があった。一方、当院への入院歴がない65人は誰もMRSAを保菌していなかった。以上の結果から、過去の当院への入院中にMRSAを獲得した事が明らかになった。つまり、MRSAの制御のためには、入院中の感染対策が重要である。また、入院時のMRSAスクリーニングは過去に入院歴のある患者に集中して行うべきである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に、急遽優先順位が高くなった研究を実施したため、本研究の開始が遅れていた。本年度の研究自体は順調に進行しているが、開始が送れた分だけやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のように現時点ではやや遅れているが、本年度の進行スピードは順調であったため、今後は徐々に遅れを取り戻し、計画通りに終了できる予定である。 研究方法の変更や、遂行上の課題はない。
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Causes of Carryover |
昨年度に、急遽優先順位が高くなった研究を実施したため、本研究の開始が遅れていた。本年度の研究自体は順調に進行しているが、開始が送れた分だけ使用額がやや少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度の進行スピードは順調であったため、今後は徐々に使用額を増やし、計画通りに執行できる予定である。 研究方法の変更や、遂行上の課題はない。
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