2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research about optimal target blood pressure in very old population
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15K08910
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神出 計 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80393239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樂木 宏実 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20252679)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 超高齢者 / 高血圧 / 認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢者を含む高齢者の血圧管理基準値を示すエビデンスは一定していない。本研究では平成29年度にアウトカムを認知機能低下とし、血圧値との関連性を縦断的に検討した。 高齢者長期縦断疫学(SONIC)研究に参加した地域住民70±1歳、90±1歳を対象とした。会場にて問診、血圧測定および軽度認知障害に鋭敏なMoCA-Jによる認知機能検査を実施した。ベースライン・追跡調査時に欠損値のなかった70歳593名、90歳68名を分析した。ベースライン収縮期血圧(SBP)を、119未満,120-139,140-159,160mmHg以上に分類し3年後MoCA-J得点低下量との関連を検討した 。ベースライン平均血圧は70歳140/79mmHg, 80歳146/77, 90歳140/72であり、3年後に認知機能が低下した者は70歳37.9%、90歳41.2%であった。認知機能低下者の割合は、SBPレベル別に比較した場合に差はなく、ベースライン認知機能と3年後低下量にも相関は認められなかった。ベースライン横断解析では70歳においてSBPが高いほど認知機能は低く、逆に90歳ではSBPが低いほど認知機能は低いという有意な傾向がみられたが、90歳で3年後認知機能が低下した者の変化量については、ベースラインSBPが高い程に認知機能低下量が大きくなる傾向が有意に認められた。70歳ではこれらの関連はみられなかった。超高齢者ではSBPが高いほど認知機能は高いが、その3年後に認知機能が低下した者における低下量は、ベースライン血圧値が高い程に大きいことが明らかとなった。本研究結果には追跡の脱落率が30%程度あることがバイアスとして影響しているため慎重に結果を解釈する必要があると思われた。
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Research Products
(8 results)