2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a novel anti-sarcopenia agent using drug re-positioning method with iPS cells
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15K08912
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
萩原 圭祐 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授(常勤) (60423183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸田 友紀 大阪大学, 医学系研究科, その他 (20423163)
中西 美保 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40382048) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | iPS細胞 / ドラッグリポジショニング / サルコペニア |
Outline of Annual Research Achievements |
SAMP8の筋肉におけるTNF-αの発現は、12週齢、36週齢と二相性のピークを示し、牛車腎気丸(GJG)は、2つのピークのTNF-αの発現を抑制していた。GJGは、8週齢、32週齢からの介入により、SAMP8マウスの握力を有意に改善した。C2C12筋芽細胞を、筋管細胞に分化させ、リアルタイムPCRによるTNF-α刺激でのMuRF-1、MAF-bx、PGC-1αの発現の検討では、MAF-bxは刺激後3時間にピークを示し、GJGは有意にその発現を抑制した。PGC-1αの発現は、刺激後3時間に有意に抑制され、GJGは約1.2倍に増加させた。しかし、インシュリン刺激での検討では、GJGは、有意なグリコーゲンの蓄積増加作用は示さなかった。培養実験とマウスの結果を踏まえると、GJGの抗サルコペニア効果は、直接的には、単球系に対するTNF-αの発現抑制効果によると考えられた。当初の計画では、iPS細胞を筋肉に分化させたもので、検討する予定であったが、マウス由来マクロファージ様細胞株RAW264.7細胞を使い、GJGの化合物ライブラリーによるスクリーニングの再検討を行った。その結果、桂枝由来のCinnamaldehyde、牛膝由来のChikusetsusaponin Vが、用量依存的に、TNF-αの産生抑制を示すことが確認された。Chikusetsusaponin Vが、LPS刺激によるNF-κB p65 の核内移行を抑制した。LC-MS/MSの検討では、DMSOによる溶解性、GJG抽出エキス内でもChikusetsusaponin Vが検出された。In Vitro ADMEでは膜透過性が低く、代謝安定性が高いことが明らかになった。以上のことから、GJGのTNF-α産生抑制作用は、Chikusetsusaponin Vによるものという結果が示された。
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Research Products
(7 results)