2016 Fiscal Year Research-status Report
H. pylori感染におけるパターン認識受容体を介したリンパ球浸潤機序の解明
Project/Area Number |
15K08950
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
伊藤 有紀 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 講師 (10608334)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Helicobacter pylori / 炎症 / 高内皮細静脈様血管 / リンパ球ホーミング |
Outline of Annual Research Achievements |
Helicobacter pylori(H. pylori)による感染をはじめとする慢性炎症では、炎症巣にリンパ球浸潤を認める。リンパ球のホーミング機構は、生理的状態だけでなく、慢性炎症におけるリンパ球浸潤に用いられることが示唆されている。すなわち、H. pyloriの構成成分(リポ多糖や核酸)などが、胃粘膜上皮細胞のパターン認識受容体を活性化することによりサイトカイン産生を促し、後毛細管細静脈を高内皮細静脈様血管に変化している可能性が示唆される。本研究では、H. pylori感染に関与するパターン認識受容体の活性化によって、L-セレクチンリガンド、インテグリン、接着分子をはじめとする高内皮細静脈様血管に発現するリンパ球ホーミング関連分子の発現が亢進するかどうかを解析することを目的とする。 平成28年度は、インフラマソームの構成分子の発現ベクターを作成して、発現を確認した。また、フローサイトメトリー法によるスクリーニングの検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インフラマソームの構成分子の発現ベクターを作成後の発現確認に時間を要したため、申請時の研究計画からやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、フローサイトメトリー法によるスクリーニングを行う予定である。インフラマソームの構成分子の発現ベクターを培養細胞系に遺伝子導入し、L-セレクチンリガンドを認識する抗体を用いて、フローサイトメーターで検出する。 L-セレクチンリガンドの発現亢進が認められなければ、リンパ球のローリング以降のステップに関与している分子の発現についても、フローサイトメトリー法によって解析する。
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[Journal Article] Nod2-Nodosome in a Cell-Free system: Implications in Pathogenesis and Drug Discovery for Blau Syndrome and Early-Onset Sarcoidosis.2016
Author(s)
Iwasaki T, Kaneko N, Ito Y, Takeda H, Sawasaki T, Heike T, Migita K, Agematsu K, Kawakami A, Morikawa S, Mokuda S, Kurata M, Masumoto J.
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Journal Title
ScientificWorldJournal
Volume: 2016
Pages: 2597376
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant