2016 Fiscal Year Research-status Report
原発性胆汁性肝硬変B細胞除去療法併用制御性形質細胞移植の有効性の検討
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15K08982
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
守時 由起 秋田大学, 医学部, 特任講師 (90585522)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヒトCD20 / マウス / PBC |
Outline of Annual Research Achievements |
新規バイオロジクス製剤として開発予定である抗ヒトCD20ヒト化抗体(BM-ca)を用いた原発性胆汁性胆管炎(肝硬変、以下PBC)患者におけるB細胞除去療法の臨床開発に平行して、Human CD20 (hCD20)、Human FcγR (hFcγR)ファミリーおよびIL-10-GFPを発現するPBCモデルマウス(以下モデルマウス)作成し、BM-ca抗体の薬効試験を兼ねたB細胞除去療法の治療有効性を確認する。併せて、プロテアソーム阻害薬Bortezomibによる形質細胞除去を行い、モデルマウスにおける制御性形質細胞の寄与を解析する。これらによりB細胞除去療法の有効性を確認し、さらに制御性形質細胞の移植併用による病態制御向上の可能性を検討する目的で、研究を行っている。 今年度は、hCD20およびhFcγRファミリーをhemiで発現するモデルマウスにてBM-ca投与した結果を検討し、B細胞低減によっても病態が改善する可能性が示唆される結果を得ており、論文投稿を行っている。 さらにB細胞の排除を促進するためhCD20をhomoで発現するマウスを作成したもののB細胞でのヒトCD20発現は限定的であったことから、現在mouse CD20 (mCD20)の発現を抑制したマウスの作成を進めている。BM-caによるB細胞除去効果がヒト臨床と同等なレベルとなった後に、形質細胞除去を含んだ他の検討を行う方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
hCD20およびhFcgRファミリーを発現するPBCモデルマウスにて検討を行った。今回はhCD20およびhFcgRファミリーの発現がhemiであることからB細胞の排除効果が弱く、B細胞低減に留まったものの病態の改善を示唆する結果を得ている。しかし、このモデルではB細胞の除去は困難なため、モデルマウスの改変を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
hCD20をhomoで発現するマウスを作成したもののB細胞でのヒトCD20発現は限定的であったことから、現在mouse CD20 (mCD20)の発現を抑制したマウスの作成を進めている。BM-caによるB細胞除去効果がヒト臨床と同等なレベルとなった後に、形質細胞除去を含んだ他の検討を行う方針である。
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Causes of Carryover |
hCD20をhemiおよびhomoで発現する動物モデルでは十分な検討ができないと判断し、mCD20の発現を抑制したマウスの完成を待って今後の検討を行う方針とした。このため、物品の追加購入を次年度に延期した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
必要となる試薬、抗体等の購入を行う。
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