2017 Fiscal Year Annual Research Report
Palmitic acid elicits insulin resistance and oxidative cell injury through clusterization of lipid rafts in murine hepatocytes.
Project/Area Number |
15K09022
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
内山 明 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60529254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩渕 和久 順天堂大学, 公私立大学の部局等, 助教授 (10184897)
池嶋 健一 順天堂大学, 医学部, 教授 (20317382)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | リピドラフト |
Outline of Annual Research Achievements |
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)発症の背景にはインスリン抵抗性および酸化ストレスの存在が深く関与している。近年、細胞膜上のlipid raft(LR)が、レセプターの機能維持やシグナル伝達に関与していることが報告されている。 そこで本研究では、遊離脂肪酸負荷による肝LRの形態変化とNASH発症について検討した。 コントロールマウス(C57Bl6)より単離培養した肝細胞に脂質負荷(パルミチン酸)による肝細胞内の脂肪沈着および肝細胞膜上のリピドラフトの形態変化を示した。リピドラフトの形態変化により、インスリンシグナル伝達障害および酸化ストレス応答の亢進を認めた。さらに細胞膜上のコレステロールを調節するcholesterol oxidase(CHOX)によりその事象は、有意に抑制されることが明らかとなった。 肥満・耐糖能異常を呈するKK-Ayマウスの検討では、細胞膜上のコレステロールを調節するcholesterol oxidase(CHOX)により、oxidative cell deathは抑制された。 遊離脂肪酸負荷によるLRの形態変化は、インスリンシグナル伝達を負に制御し、酸化ストレス応答の亢進および肝細胞死に関与していた。肝LRの形態変化がNASHの発症に関与している可能性が示唆された。
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