2017 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental research for the development of an efficient hepatic regenerative cell therapy using self-assembling peptide hydrogel
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15K09030
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
中村 徹 久留米大学, 医学部, 講師 (30341332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池園 友 久留米大学, 医学部, 助教 (10461419) [Withdrawn]
古賀 浩徳 久留米大学, 医学部, 教授 (90268855)
増田 篤高 久留米大学, 医学部, 助教 (40647872)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ペプチドハイドロゲル / iPS細胞 / 肝硬変 / 肝再生 / 細胞療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
【方法】ペプチドハイドロゲル(PuraMatrix)にヒトiPS細胞より分化誘導させた肝細胞(iHep)、血管内皮細胞(iEC)を単一あるいは両者を同数で混和したもの(iMix)を四塩化炭素誘発免疫不全肝硬変マウスに脾臓を経由し、硬変肝へ投与した。対照群として生理食塩水あるいはペプチドハイドロゲルを投与した。検討項目は、肝線維化抑制効果と肝再生促進効果の両者を検討した。前者に対しAzan染色およびハイドロキシプロリンによる定量評価を行い、抗I型コラーゲン、抗alpha-SMA抗体を用いた免疫染色による免疫局在も観察した。また細胞投与後の肝組織でのmRNA発現(Col1a1, Acta2, Timp1)についても対照群と比較した。後者に対し抗PCNA抗体を用いた免疫染色による免疫局在を観察し、血液生化学データについても対照群と比較した。 【結果】Azan染色による肝線維化率およびハイドロキシプロリン量は対照群と比較し、iHep、iEC単一投与群およびiMix投与群いずれの群でも肝線維化は改善した。iHepあるいはiEC単一投与群とiMix投与群間での有意差はなく、上乗せ効果はなかった。mRNA発現レベルにおいても対照群と比較し、iHep、iEC単一投与群およびiMix投与群いずれの群でもCol1a1, Acta2, Timp1発現量は有意に低く、免疫染色においても同様の結果だった。抗PCNA抗体に対する免疫染色において対照群と比較し、iHep、iEC単一投与群およびiMix投与群いずれの群でもPCNA陽性肝細胞数は増加しており、肝再生促進効果を確認できた。iHepあるいはiEC単一投与群とiMix投与群間での有意差はなかった。血液生化学データにおいて対照群と比較し、iHep、iEC単一投与群およびiMix投与群いずれの群でもAST,ALT値は有意に低く、肝障害程度は改善されていた。
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