2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new anti-fibrotic therapeutic drug for targeting Wnt signal
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15K09037
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Komagome Hospital (Clinical research laboratory) |
Principal Investigator |
木村 公則 東京都立駒込病院(臨床研究室), 肝臓内科, 部長 (70397339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 陽介 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 第三肝疾患室医長 (60447787)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 線維化 / Wnt阻害剤 / MMP |
Outline of Annual Research Achievements |
Wnt/β-cateninシグナルは胎生期の発生や癌をはじめとする種々の疾患に関与するが、近年、臓器線維化にも重要であることがわかってきた。しかしながら、肝線維化におけるWnt/β-cateninシグナルの役割についてはいまだ不明な点が多い。雄性マウスに四塩化炭素(1 ml/kg)を週2回投与することにより肝線維化が誘導された。一方、PRI-724(0.4 mg 週4回腹腔内投与)の併用投与により肝線維化は抑制された。PRI-724は、血清ALT値の上昇を抑制する効果はなく、また組織学的にも肝細胞障害への影響は認められなかった。このことから、PRI-724の抗線維化作用は肝細胞障害を抑制することによるものではないことが示唆された。肝臓における線維産生細胞は肝星細胞である。四塩化炭素投与により線維化が誘導された肝臓ではαSMA発現が上昇し、PRI-724の投与により抑制された。このことから、PRI-724は肝星細胞の活性化を抑制する作用があることが示唆された。そこで、この作用が星細胞への直接作用であるかどうかを検討するために、マウス肝臓より星細胞を分離し、その活性化におけるPRI-724活性化体C-82(10 μM DMSOで溶解)の影響を検討したところ、活性化が抑制された 。次に完成された肝硬変の線維溶解におけるPRI-724の効果を検討するため、四塩化炭素投与により肝線維化を誘導し、投与を中止後の線維溶解における薬剤の影響を検討した。四塩化炭素投与中止2週後の肝臓では、すでにヒドロキシプロリン量の減少およびシリウスレッド陽性面積の低下が認められ、肝線維化の溶解が認められた。この2週間の間にPRI-724を投与すると線維溶解の促進が認められた。
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[Journal Article] Safety, Tolerability, and Preliminary Efficacy of the Anti-Fibrotic Small Molecule PRI-724, a CBP/β-Catenin Inhibitor, in Patients with Hepatitis C Virus-related Cirrhosis: A Single-Center, Open-Label, Dose Escalation Phase 1 Trial.2017
Author(s)
2.Kimura K, Ikoma A, Shibakawa M, Shimoda S, Harada K, Saio M, Imamura J, Osawa Y, Kimura M, Nishikawa K, Okusaka T, Morita S, Inoue K, Kanto T, Todaka K, Nakanishi Y, Kohara M, Mizokami M.
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Journal Title
EBioMedicine
Volume: 23
Pages: 79-87
DOI
Peer Reviewed / Open Access